記憶

さっき、公園で知らないおじいさんにいきなり話しかけられた。

私は結構年寄りの話を聞くのは好きなんで、「へぇぇ!」「そのときはどんな感じだったんですか??」なんて色々聞くと、おじいさんも嬉しそうにせっせと話してくれて気がついたら、1時間もしゃべってしまった。

丁度、一昨日読み終わった本が戦時中の話だったんで現実はどうだったんだろう??とか興味深々で聞き入ってしまった。

私の祖父母は、残すところ新潟に住む父方の祖母のみになってしまったのでなかなか、戦争の実体験の話を聞く機会がない。
父は三男坊だから、祖父母と関わる機会も子供のころからほとんど無く、よくテレビなんかで自分のおじいちゃんが戦争中はな・・・なんて話してもらって「まただよ、うるさいなぁ」なんて言ってるのを見ると、いいじゃん!羨ましいじゃん!とか思っていたのだ。

いつだったか、父に「昔は食べ物とか無くて大変だったんでしょ?」と聞くと「や、お父さんが子供の頃は戦争終ってたから、そうでもないよ?しかも田舎だし」で済んでしまって、なんか苦労話とか聞けると思ったのに・・・とがっかりしたもんだ。

しかし、老人の記憶はすばらしく良い。

戦時中のことになると、異常なテンションで覚えている。

まぁ、尋常な情況じゃないから記憶にも残りやすいのかもしれないけど。
特に、食べ物の話になると執着が今と段違いだから、描写も細かくて小説にできるぞ!ってくらいだった。

今もまぁ、私達にしてみれば尋常な情況じゃないかもしれないが、年寄りの話を聞くといつも「まだ行けるな・・・」と思ってしまう。

こんなもんじゃぁないぜ!って感じ(笑)。

そのおじいさんが、何度も何度も「人生はおもしろいよ〜」と言っていたのだけど、私もそのくらいの歳になった時に私ぐらいの人に向かって「人生は面白いよ〜」と言えるといいなぁ。

知らない人に、いきなり自分の人生はこんなだったんだ、と話ができるほど、色んな事がある人生を送りたいもんだ。

尋常じゃないことも、楽しいことも。

2002/11/13

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