第195回
野外フェスティバル の巻



夏になるとフェスティバルの季節が来たみたいな感じで様々な媒体で特集が組まれます。
フェスティバル好きな私としては、嬉しい限りです。
何しろ広々とした野外の開放的な雰囲気の中で、いくつもの気になるバンドを一気に見ることが出来る。
ライブを見るために移動する時間だって、わくわくしながら歩いていられる。
このわくわく感は何物にも代えられない素晴らしいものです。


しかし、最近は少し違和感を感じるところもります。
”夏フェス準備特集”見ると、10万円近くかけて用品を買わないと行けない様な気がしてしまうからです。
何となく、気軽じゃなくなってしまうんです。


豊田市で5月と6月に行われた二つのフェスティバルは、気軽さという点では桁違いにお気楽です。
入場無料のフェスティバルで、ひとつは ”TOYOTA PUNK CARNIVAL”、もうひとつは ”橋の下音楽祭”。
どちらも豊田市の中心部にある豊田スタジアム周辺で行われました。
何が不思議って豊田市にはロックのライブハウスが無いのに、地元密着型の催しが自主企画で行われるんです。
これは、第68回で書いた ”炎天下GIG” の積み重ねが大きく寄与していると思います。

格好よく言えば「D.I,Y」精神が根付いているということになります。

地方では、自分たちでやらないと誰も手助けしてくれないのです。


初めて行われた ”TOYOTA PUNK CARNIVAL” は、5月12日よく晴れた日曜日の昼下がりスタートしました。
福岡、広島、大阪、長野、東京をはじめ、各地から所謂 "HARD CORE" なPUNKの連中が10バンド集結です。
普通、これだけバンドが集まると、時間・ゴミ等のマナーの問題が出てもおかしくないものです。
そういった問題を、System Fucker のメンバーをはじめ、主催者・実行する人たちの熱意
”おもてなしの心” が会場を包み、排除していました。
”こいつをやってやる” という気概がダイレクトに伝わりました。
組織的に訓練された催し物ではなく、柔軟さを持って自由に進行していく様がありました。


■TOYOTA PUNK CARNIVALの会場


■ライブの風景(System Fucker) こんなに多くの人が!


ふたつ目の ”橋の下音楽祭” は、今年で2回目。
こちらは「Soul Beat Asia」とタイトルがあるように、ロックだけではなく様々な音楽をミックスしたものです。
今年の目玉は、電源を太陽光で賄うと云う挑戦をしたことです。
TURTLE ISLAND のメンバーやボランティア・スタッフ参加で、”TOYOTA PUNK CARNIVAL” と同じく、完全なDIY。


”動員” をかけて無理矢理参加する催しには無い、ハッピーな雰囲気の下、何千人もの人が楽しんでいる風景を見ると、自発性をひしひしと感じ取ることが出来ます。


■太陽光発電のパネル


■橋の下音楽祭の模様(ソウル・フラワー・モノノケサミット)


■橋の下音楽祭(タートル・アイランド)太陽光発電パワーは凄い


なんか豊田市、凄いことになっているでしょ。

駅前で、”ゲリラ・ライブ” しか思いつかなかった頃から、こんなに成長しているんです。
地域から孤立するのではなく、地元密着で解決方法を探る。
新しい形の野外フェスティバルが着実に育っているのです。


”おもてなしの心 (Hospitallityって文化人は言う)” と、熱意があると人に伝わります。


マイナス思考の愚痴から問題解決の手立ては見つけにくいものです。

プラス思考で何をやりたいか、その障壁は何か、ひとつずつ明確にしていくことで、自ずと解決の道筋は見えてきます。

喫緊の問題を先送りしていると、そのうち取り返しがつかなくなって、引き返すことすら出来なくなってしまいます。
その前に身近な問題を解決していく。

小さな改善の積み重ねが、豊田市の素晴らしいフェスティバルに繋がっています。

凄いでしょ!

2013/7/8

  原爆のライブ予定

7月14日(日)名古屋 HUCK FINN
“GRINDFREAKS #53”

共演
ZENI GEVA
UNHOLY GRAVE
ETERNAL ELYSIUM
竜巻 太郎
DEFY
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Open17:00/Start117:30
Adv2,000円/Door2,500円(D別500円)


8月3日(土)東京 Red Cloth
red cloth The 10th Anniversary 「共振」
共演
M.J.Q(遠藤ミチロウ
山本久土
クハラカズユキ)
Droog 
うつみようこ
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Open18:30/Start19:00
Adv2,800円/Door3,300円(D別)
ローソンチケットL:コード 72241 (6/15発売) 紅布店頭発売(7/3)
(問)新宿red cloth 03-3202-5320


9月15日(日)東京 ラママ (予定)

9月23日(祝)今池まつり (予定)

10月12日(土)大阪 ファンダンゴ (予定)