第291回
CHIRASHI の巻

2022年3月に、待望の本が出版された。

高円寺のレコード店BASEの飯島くんが古川くんと一緒に作り上げた、東京パンク・ニューウェイブ ’78-80sのチラシを集めた本だ。

1978年の原宿の外れにあったパンク・ブティック ”スマッシュ” のチラシでスタートするあたりは、日本のパンクらしくて、嬉しい。

この年に、日本の ”アンダーグラウンドなパンク” を積極的に意識したからだ。

個人的には、1976年の夏に ”紅とかげ” や ”ルージュ” を有楽町の「日劇」で見て、今までの日本のロックとは違う何かを感じたのだが、その ”何か” がよくわからないままモヤモヤしていた。

当時音楽誌で知る海外のパンクと日本のパンクがダイレクトに結びつくまで少しだけ時間がかかった。

1978年夏スマッシュで、S-Kenスタジオで行われるライブのチラシを渡され、その時に ”秋に関西にツアーをする” ことも教えてもらった。

そして、1978年10月10日、京都大学西部講堂で開催された”Blank Generation TOKYO ROCKERS In Kyoto” を小学校からの友達4人で、豊田市から遠征(と言うよりは遠足)した。

昼間から始まったイベントは、ギターが飛び跳ね若さ爆発のSS、鏡張りのミラーズ、猫と遊んでいた女の人がヴォーカルのMr.カイト、いろいろ話をしてくれた田中さんのS-KEN、紅とかげ から名前を変えたリザードが次々とライブをした。
そして最後のバンド、FRICTION を初めて見てぶっ飛んだ。

FRICTION が始まる直前に、その日の早い時間にライブをやった ”SS” のメンバーがステージ前で詰めかけてきて、メンバーのひとりから ”FRICTIONは格好良い” と教えられた。

ステージに登場した3人は、昼間から見かけていたんだが、なんとなく話し難い雰囲気で、いかにもロック(パンク)な雰囲気を体から発している。

左のサングラスを掛けたベースの人は威圧的。
真ん中で髪の毛がツンツンのドラマーは客席を睨みつけるように挑発している。
右のギターの人は痙攣しているかのよう。

ついに、頭の中で理解していたパンクを、日本のバンドが目の前で演ってくれたのだ。

それまで経験したことのない剥き出しの超高速なビート感覚は、想像を遥かに超えたものだった。
この時から、このバンドが特別なものになった。

次にライブを見る機会はすぐにやってきた。
12月のデヴィッド・ボウイの日本武道館のチケットが手に入ったのだ。

”東京に行けば FRICTION は見れる” と思い、ライブの日程を調べると、12月8日夜に渋谷の屋根裏で SPEED と一緒にライブをやることがわかった。
なぜか、FRICTION のライブ記録から抜け落ちているが、この ”CHIRASHI” に掲載されているようにライブは行われた。

出演順は、FRICTION がトップで、その後に SPEED だった。
FRICTIONのライブを録音したくて、ラジカセ持参で屋根裏に。

席に着いて周りを見ると、京都で会った人たちに混じって、雑誌ZOOの人たちが。

ステージに出てきた3人は、ギターの人が変わっていて驚いた。

セッティングしている時に、ギターの人がヴェンチャーズの曲のリフを弾いたりしている。

ラジカセで録音したこの日のセットリストは…

1Johnny
2.KAGAYAKI
3.いいかげん
4.I CAN TELL
5.背中のコード
6.I WANNA BE YOUR DOG
7.PISTOL
8.BIG-S
9.CRAZY DREAM

なにしろ圧倒的なライブだった。

次に出てきた SPEED も攻撃的なライブで素晴らしかった。

おそらく、この日に屋根裏に行かなければ、パンクに対する考え方が違うものになっていたかもしれない。

こんな感じで、この本 ”CHIRASHI” を見ていると、思い出すことがたくさんある。

世間的にTOKYO ROCKERSと言われ出す直前のアンダーグラウンドシーンを知り、DRIVE TO ’80 で多くのバンドと繋がった1978年から1979年、この時期はやっぱり特別だ。

ザ・スターリンの登場からハードコア・パンクの出現まで、1983年で区切りをつけているところも嬉しい。

やっぱり、パンクっていいなあ。

2022/12/11

ライブの予定

次のライブは、

2023年2月12日(日) 名古屋 クラブ・クアトロ
『お年玉GIG 2023 the原爆オナニーズ40周年』

出演:the原爆オナニーズ
   The Birthday
開場15:00 開演 16:00
前売り4,000円 /当日4,500円(税込/スタンディング/ドリンク別)
*入場時ドリンク代別途 600円が必要。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

  「CHIRASHI」 (税込 \4290 ) 発売中

●フジヤマ購入特典として当時の現物チラシ(コピーですが)を無作為に2種差上げます。
チラシ提供---林原聡太さん(ミニコミ◆日本のパンクロック主宰) および FUJIYAMA

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

”JUST ANOTHER” DVD (\4800+税) 発売中。
●フジヤマ特典
メンバー直筆サイン入りの映画上映告知チラシとステッカー差上げております。

●公式ホームページ   https://genbaku-film.com/