第316回

全速力でぶっ壊れたい の巻


バンドって、破滅に向かって突き進むんだ。

Flamin’ Groovies の「Shake Some Action」の歌詞にあるように、

”全速力でぶっ壊れたい”のかもしれない。


The Birthday Party の映画『天国の暴動』を観た。

バンドの軌跡を追った内容だが、観ていて思ったことは、”当時日本のバンドもおんなじじゃん” だった。

日本の場合、麻薬よりもシンナーとかだったけど。

思い出すだけで頭が痛くなるような臭いが、ライブ会場に蔓延していたなあ。

演っている側も観ている側も、シラフでも完全にいっていたなあ。

それは西洋社会でも一緒で、ライブ後に会場から外に出ると、ぐだぐだになっているやつがたくさんいた。

会場内の隅っこには、泡吹いて寝っ転がった奴がいたし。

すぐに喧嘩が始まったし。

もちろん、イギリスでも Action Pact ! のEPタイトルのように「Suicide Bag」(シンナー袋)が問題になっていた。


そのような、思い出が次々と湧いて出てくるような映画、それが『天国の暴動』。


実は、彼らのイギリスにおけるファーストシングル「Mr. Clarinet」のレーベルの住所、

Missing Link Records
39 Maxwell Rd. Fulham SW6 UK

が、ずーっと気になっていたんだけど、

この住所にメンバーみんなで住んでいたことがわかったり、

知的好奇心を次々に満たしてくれたりもする。

次のシングル「Friend Catcher」は、Fulhamのレコード店Beggars Banquet傘下の4ADからリリースされるから、
ご近所さんのよしみとかもあったのかあと、ついつい妄想してしまう。


そういえば当時ライブヴェニューの告知で、The Birthday Party を見ては、

”誰が、こんなに何回も誕生会をやるんだろうね?” なんて友達が言っていたことを思い出したりもした。

まさかバンドの名だなんて、気が付かなかったからね。


個人的には、1982年にリリースされたアルバム『Junkyard』の破滅に向けて一直線な音が大好きだったので、

この映画は、その要因がよくわかるものだった。


今から振り返ると、1970年代後半から1980年代初頭の、色々な出来事が輻輳的に見えてきて、とても面白い。


当時の若者(10代と20代)の共通意識は”30代以上を信じるな”だった。

60代を超えて70代に近くなっている身として、感覚としては The Damned が1982年の『Strawberries』の「Life Goes On」で示したように、

”人生はずっと続いていく”


なのだ。


The Birthday Partyは鬼籍に入ったメンバーもいるが、ニック・ケイブは今でも第一線で活動している。

まだまだ、”全速力でぶっ壊れたい” のだろうな。


じゃあね。

 

2025/6/9

ライブの予定

8月10日(日) 名古屋 ダイアモンド・ホール
BASEMENT UNLAWFUL ASSEMBLY 2025
-BASEMENT CLUB 25th ANNIVERSARY-

OPEN 12:00 START 13:00
SP ADV ¥7,580 ADV ¥8,580
【LIVE】
THE STAR CLUB / JUN SKY WALKER(S) / LAUGHIN'NOSE /
the 原爆オナニーズ / ニューロティカ / SA / THE RYDERS /
STRONG STYLE / STANCE PUNKS /ANGER FLARES /
THE PRISONER / THE DISASTER POINTS

【DJ】チャーマー (BASEMENT CLUB) / WARUBILLY (MONKEY CABARET) /
小林英弘 (THE MONSTERS) / KIYOBILLY (ALIEN SLAP) / GANG¥RICKY (GRPC)/
KOJIMA (YAKETY YAK) / HIDEKING (FMC/AFTER9/HEARTSCRY)


【TOTAL INFORMATION】BASEMENT CLUB https://basementclub.com /
イベント特設サイト https://basementclub25th.com


【特典】BASEMENT CLUB 25周年記念缶バッチを無料配布

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