そんな、世界4大無駄モノを満喫するには、「喫茶店」という事になります。 |
「ボンネット」 〒413-0013
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圧倒的な観光地にあっての古色美。
あざとい程の庶民的でもなく、クールなところに惹かれてしまう。 BGM●シルヴィー・バルタン |
「ボンナ」 東京都文京区本郷6-17-8 03-3811-8570 |
東大赤門前の「ルオー」の並びにあります。 地味な外観ですが、中は程よく広く一時代前の喫茶店の好ましい風情。 このなんともなさ、の中にあるスタイリッシュこそ個人経営喫茶店の粋。 BGM●ノラ・ジョーンズ |
「パレット」 東京都文京区根津2-19-4 03-3823-3494 |
昔、父は根津の病院で死にました。 今でも、ここに来ると父の事を思い出す。 BGM●不明のムード音楽 |
「平均律」 東京都目黒区鷹番3-7-5 03-3716-6537 |
東横線学芸大駅近くにあります。
なんだか静かに流れるわりには、凄くいい音でバロック音楽が店内に行き届いてて、すっかり落ち着いてしまった。 BGM●ヴィヴァルディ |
「お花畑」 東京都世田谷区三軒茶屋1-32-6 03-5433-8787 |
物凄い名前の喫茶店。 引越し先に近いので、思いきって入ってみた。 なんだろう、このなんでもなさの気持ちよさ。 スッキリしてて案外居心地がいい。 BGM●エンヤ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
「メアリージェーン」 東京都渋谷区桜ヶ丘2-3 03-3461-3381 |
20年振りで入ってみたら、明るい雰囲気になってた。
渋谷でジャズ喫茶といえば、もうここと百軒店の「音楽館」しかなくなってしまった。お酒なんかチビチビやって、コジャレたジャズを聴かせる店は多分あるんだろうけど、私、酒は飲まないし、安い珈琲で充分。しかも、ちゃんとしたデカイ音でレコードを聴くのが好き。昔は、酷いがデカイ音というジャズ喫茶も随分あったが、そんなのも危ない感じが漂ってて案外好きだった(笑) 純然たる往年のジャズ喫茶を維持している「メアリージェーン」に、最近よく出かけてしまう。だが、私には明るすぎる。ジャズ喫茶は暗くなくちゃ・・・と、時代錯誤な私ではあった。 BGM●サム・リバース |
「h(ハレバレ)」 東京都世田谷区太子堂1-15-13 03-5481-4441 |
新規オープンしたての深夜に入った。
マスターらしき金髪の男性が、いつも開店準備してたので気になってたんです。自分であれこれ作っている感じが良かったので。店内はプレーンで居心地がいい。各テーブルセットがイメージを変えていて、そのイメージの違いでパーテーション代りになっている。だから妙な間仕切りも無く、金も大してかけてない工夫があって、気持ちが良い。 夕方からの営業で、バーが本筋の店なのだろうけど、例によって私は珈琲しか頼まないと思う。 多分常連になるだろう、この私。フジヤマのそばにいい店が出来て嬉しい。 BGM●ジャニス・ジョプリン |
「ピース」 東京都新宿区西新宿1-5-1 03-3342-0812 |
JR新宿駅西口を出たすぐのところにある。
学生の頃に、待ち合わせに、ここをよく利用させてもらった。誰でもすぐ分かる場所にあって、便利だった。こういう、普通だが分かりやすいというのも、喫茶店の基本のような気がする。 その後、全然入ってないので、最近寄って見たが、私が学生だった数十年前と、全然変わってないのに驚いた。 BGM●不明のムード音楽 |
「ダンテ」 東京都杉並区西荻南3-10-1 03-3333-1597 |
すっかり骨董の街になってしまったが、小さなお店が点々とあって住むには気持ちの良い町。
古い佇まいの、西荻にピッタリな喫茶店。 大き過ぎず、かといってカウンターだけの常連さん御用達店でもなく、客と店のいい按配の距離感があって、素敵です。 BGM●デイヴ・ブルーベック |
「日光金谷ホテル」 栃木県日光市上鉢石町1300番地 0288-54-0001 |
外国人向けの日本旅館と言っても良い、老舗ホテル。
渋い。 ここの天井の高いダイニングで鱒料理を食べつつ、ゆっくりするのがいい。酒など飲まず、珈琲で締めるのだ、いつも。 コーヒーカップが白い普通の形であるのも、品がある。いざ探すとなると、こういう普通のモノはなかなか売っていないのだ、今。 以前は年に一度は行ってたが、最近はなかなか行く余裕がないのが辛い。 BGM●ナシ |
「カトレア」 東京都台東区東上野3-18-1 03-3831-5358 |
軍モノの中古グッズ店としてよく利用してる「松崎商店」のそばにある喫茶店。地下にあるけど、アングラじゃない(笑)。程よく普通のお店。
こういうお店は、ありそうでなかなかないのを私は知っている。ちょっと偉そう、私。 案外広いので落ち着けるし、おしゃれに気取ってないからいいのだ。 上野アメ横〜美術館などのひとり散策の疲れを感じた時には、こういうありふれた喫茶店に入る事にしている。 BGM●不明のムード音楽 |
談話室「滝沢」(新宿西口店) 東京都新宿区西新宿1-11-3 03-3343-1961 ■廃業 |
ヨドバシカメラでさんざん買い物して疲れちまった時に、すぐそばなのでつい寄る店。さんざん買い物といっても、たくさん買える訳でもなく、たくさん悩んで疲れてしまうのである。
珈琲一杯が千円に限りなく近いが、ケーキ付きでも千円に近い値段。貧乏性の私はいつもケーキ付きを頼んでしまう。 先日もフィルムを1ダース買うか、とりあえずの5本にするかでいいかげん悩んで、見事疲れてしまいました。で、「滝沢」へ。 しかも、ソファに座るなり居眠り。 目が覚めたら、テーブルの上にサービスの緑茶が添えられてました。 BGM●ナシ |
「ボワール」 東京都中野区上高田1-2-51 03-3368-6020 |
以前はよく見かけた自宅を改造したような昭和30年代の喫茶店。
自分の住まいが、こんな喫茶店の近くにあるのと、ないのとでは日々の潤いが明らかに違う。 デンと置かれたジュークボックスは動かない。アメリカ製のアンティックでもなんでもない国産のまったりとしたジュークボックスは、やる気なしのように、店内座席のパーテーションの役割か。 どうでもいいように、置かれているインテリアレイアウトだが、昔からそこにあったから、そこにある、今も。の風情。 昔から変えないというのは、変えない理由があるわけで、たまにしか行かない我々の考えなんて、とるに足らない。 いい感じだよ、とっても。 BGM●TV放映 |
「ポプラ」 東京都台東区東上野3-19-10 03-3831-5408 |
交差点の角に煉瓦壁の外観の小さいお店。
手馴れた感じで、上野の事ならなんでも知ってそうなママらしき人と、お店の佇まいに深さを見る。 いいお年のサラリーマンが、いつも入店してカウンターに座る。お馴染みさんらしき人が多い。 こういうフレンドリーなお店では私カウンターには座らない事にしてる、案外お馴染みさんの席というのが、獣道のように決まってるものなのだ。邪魔しちゃいけません。 そんな私のような行きずりの客にも、なにか落ち着かせてくれる喫茶店本来の優しさが感じられるのは、この店の接客業としての歴史の長さを思わせる。 BGM●メンデルスゾーン |
「七福堂」 東京都世田谷区下馬3-39-5 03-3422-2369 |
今(2002年夏)私が住んでるアパートの前にある喫茶店。
私が今のアパートに引っ越して来た時は、向かいが銭湯で、「七福堂」を挟んで、その2軒隣がレンタルビデオ屋さん、その斜め向かいがコンビニだったから、6畳一間の風呂なしアパートでも、お気楽に快適だったが、銭湯もビデオ屋もなくなってしまったから、フジヤマに向かう前の食事をこの喫茶店でとるのが、ご近所での唯一の憩い。 4〜5年前に改装してキレイになったが、どうも私は以前の古びたこの店の方が落ち着けたような気がする。 近所になくてはならない、普通の喫茶店。 BGM●不明のムード音楽 |
「さふらん」 東京都世田谷区玉川2-3-2 03-3709-1423 |
二子玉川のナムコワンダーエッグのそばにあるから騒がしいと思いきや何故かこの辺り田舎臭くて妙に静かでいい、三角路のセンターにあって、気持良い、隣は銭湯。 銭湯の隣の喫茶店というのは気安くていい。 山小屋の雰囲気でのんびり出来てしまう、とりたててオシャレでもなく当たり前の、でも落ち着く店です。 二子玉川というと高島屋側がモダンなイメージで、よそ行き風だが、さふらん側は昔ながらの、ご近所フレンドリーな感じです。 BGM●TV放映 |
「古城 上野店」 東京都台東区東上野3-39-10 03-3832-5675 |
中世ヨーロッパ宮殿のイメージなのかなぁ、こうゆうの。
奥にちょっとしたステージがあってエレクトーンだかオルガンだかが鎮座してます。夕方6時から生演奏してるとの事。モーツアルトの楽譜が譜面台に置かれてありましたから、今日はモーツアルトなのでしょうね、でもいざ演奏始まると帰りにくい雰囲気が立ち込めるのでその前に退散しました、私。 古い印刷の大判の美術図鑑全集が置いてあったのでブリューゲル版を席に持って来て見てる、意味のない時間を過ごす、喫茶店での王道な時間の過ごし方。 BGM●ドリフターズ(アメリカの黒人ソウルグループ) |
「カフェ・ドゥ・スゥヴェニール」 東京都中野区中野5-67-12 03-3228-2821 |
「カフェ・ドゥなんとか」という名前の喫茶店はどこもイメージが似てる。メタルじゃなくてウッディ。狭いというより入り組んでる。そんな感じ、案外安心する。
中野で夜遅くなってしまい、珈琲飲みたくなったがファストショップな喫茶店には行きたくなくて散々歩いて探したが10時を回ると殆どの喫茶店が閉まってた。かろうじて入ったのがここ。 散々歩いて、疲れたせいもあるのか、珈琲やけに濃くて旨かった。 BGM●バッハ |
「cafe J」 東京都世田谷区 03-5787-2021 ■廃業 |
三茶交差点246沿いにガラス張り外観のいかにもオシャレで、はやりな「カフェ」です。
実はインターネットカフェという形態を柔らかく打ち出してるあたりが、いい。10台ぐらいのPCが常設してあって使えるようになってますが、私は珈琲を飲む事だけに利用している。というより、たまにはこういう今風のとこにも行きたい時がある、めったに無いけども。 奥にある3人掛けのリビングソファに座りたい、と再三思うが、いつも一人なので座る度胸がない。いようものなら、恋人とオシャレして、堂堂と座って「今日の君、素敵だよ」と伏目がちに言うのさ。 BGM●ライ・クーダー |
「ハイチ 新宿店」 東京都新宿区西新宿1-19-2 03-3342-2389 |
ハイチアン珈琲とその手の料理がいただけるお店ですが、いつも珈琲しか頼まない。 もの凄く濃くて、苦い珈琲が好きなのですが、たまにまろやかなのがいい......と、身体が欲する時があって、そんな時ここに来る。 味はまろやかなのですが、店内はいつも賑やかで、ひとりでいる時はのんびり出来なくて、来てる客がいつも個性的なので、それ見てる、いつも。 BGM●妙なドラム音楽 |
「我蘭童」 東京都世田谷区 03-3421-2441 ■廃業 |
夏だと蔦が平屋の外壁を這って静かにたたずんでいるし、冬にはチェック柄のカーテンが小窓からほんのり見えて暖かい風情。
フジヤマを開店する時に、このお店に開店告知のチラシを置かせていただいた。手書きで切り張りした白黒コピーチラシの20枚が唯一の広告だった。 ほのぼのと呑気に見えたこの感じに、フジヤマもこうありたいと、当時そう思った。ここにチラシを置いたところで効果があるとも思えなかったが、いいと思った。素敵な感じだったから。 この「我蘭童」に来る人がフジヤマにも来てほしいと思った。 BGM●ジョン・コルトレーン |
「ニュートップス」 東京都新宿区新宿3-20-8 03-3356-0556 |
学生の頃はニコマートFTNとフジカST801とマミヤの2眼レフでマジメに写真青年してたが、働き始めると楽に写真と付き合いたくなって、AEの入ったニコンF3がどうしてもほしくて、初めて新品のF3を新宿のヨドバシカメラで買った。 一人前の社会人なんだから、なんとしても新品がほしくて無理して手に入れた喜びに、いてもたってもいられず、トップスの2階でさっそく箱を開けてF3にトライX詰めてウエートレスのお姉さんを標的にしてバシバシシャッター切ったのが昨日のよう。 そのF3もその後の生活の荒波にもまれて(笑)手放してしまったが、トップスへ行くとどうしてもあの新品F3の事と、それを手にした時のわくわくが蘇ってしまう。 BGM●アート・ペッパー |
「ヴェルテル」 東京都新宿区新宿3-19-4 03-3352-6736 |
道の角にあり外壁の黒い感じが、なんとも気品がある。
地下には「ロック」というバーになっていて、一階と二階が「ヴェルテル」という名前の喫茶店になっている。 落ち着いた二階に行き、外の喧騒をぼんやり見ているのが好きです。特に新宿に来る若者のファッションが妙で、楽しい。 ここから見える若者の奇抜さがいい。昨今、渋谷センター街や原宿が日本での奇抜度一番と思うのは浅はかで、腐っても新宿、やはり伝統の「妙な人種のルツボ」は新宿なのだ。 BGM●ベートーヴェン
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「ショパン」 東京都千代田区神田 03-3251-6227 |
秋葉原の万世橋に単車を止めて交通博物館に入る、暇つぶし。 今、電気街で楽しむ余裕が無い。欲しいものは高くて買えないからしょんぼり。安いものは買う気が起きない。 こんな時の博物館は空しくていい。 だいたいが博物館って意味が後ろ向きで、でっちあげで、人間らしい。 10年に1回ぐらい来たい。 ブラブラしてたら友人に会う。話すのもかったるいから、忙しぶって別れた。 忙しいのに博物館なんかに行くもんか。見え透いた嘘をついて悲しい。 外に出て散策。秋葉原は狭い。すぐ飽きた。しかも、もの凄く疲れた。 身体が苦しい。そんなだから、余裕もなく、ろくな人間もいやしない・・・と、勝手に決め付けて路地に入る。ろくな人間じゃないのは私だが・・・。 路地にはあるんだ、こういう落ち着いた喫茶店。 少し気持ちが緩んだ。 BGM●ショパン |
「マイルス」 東京都世田谷区松原1-37-14 03-3321-9431 |
明大前のキドアイラックホールのそばにあるジャズ喫茶。
以前、JO’sスポーツカードの看板を作りに行った帰りに寄ってみたら、昔と全然変わってなくて、二階への恐ろしく急なガタピシの階段を懐かしく登った。 BGM●コールマン・ホーキンス
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「邪宗門 国立店」 東京都国立市国立中1-9-30 0425-76-4250 ■廃業 |
邪宗門の総本山。 マスターは長身で赤い長髪のお爺さん、いかしてる。 この人を見ていると、まだまだ私は鼻垂れ小僧に思える。 BGM●lucienne boyer
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「日比谷」 東京都千代田区有楽町1-2-5 03-3580-0201 |
有楽町駅前のガードそばにデンと構えるジスイズ喫茶店。
入ってすぐに熱帯魚の水槽がある。熱帯魚のいる喫茶店は美しい。 ロードショウ映画を銀座で見た帰りに立ち寄ることが多いが、多分そういう人は随分いるのだろう。映画のパンフを持ってる人をいつも見かけるもの。 BGM●ショパン |
「ハンバーガーイン」 東京都港区六本木3-15-22 03-3410-9357 |
今はほとんど行かなくなってしまったが、私が10代から20代前半の頃、アメリカの匂いのするチーズバーガーをここでよく食べてた。
まだファミレスも吉野家もなく青山246沿いに「ユアーズ」があった頃だから、もう随分と昔になってしまう。深夜の軽食に「ハンバーガー」と「コーヒー」でこの店にはよくお世話になった。 なんかとてもフレンドリーな外国人客が多くて、にわか親友が増えたが、喧嘩も随分したなぁ(笑)。 BGM●クール&ギャング
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「モカ」 東京都足立区千住元町38-1 03-3881-1815 |
私のコラム「フジヤマ本日三時より営業 その23」でエピソードとして書いたのが、ここです。
いや、立地から雰囲気まで、実にいい味の喫茶店です。 散歩してて偶然発見する店としては、いい意味最高のお店じゃないだろうか。地味なのも良い。店内のおかしなピンク色のソファも座りいい。はやりのミッドセンチュリー・ブームもここの味の前にひれ伏すだろう。 訪れたのが1月の寒い日の深夜だったが、店内石油ストーブが大活躍で、暑いくらいだったが、ここ北千住下町の人情なのか汗ばむほどの心使いと見た。 BGM●TV放映 |
「ロリー」 東京都足立区千住寿町39-15 03-3882-1828
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いつも日光街道を単車で走っていて、千住新橋手前になるとこの店が目に入り、気になっていた。気になる程度でいつもやり過ごしていたが、雨が降ってきたので入店してみた。
喫茶店として、何処にでもありそうな外観のどこが私の「気になる点」なのか自分でもよく分からないが、とにかく気になってしまう外観なのである。純喫茶としての堂堂たるステレオタイプを守って30年は営業してます....みたいな感じ?どう言えばいいのだろう、ちょっと説明出来ない。でも、分かる人には充分だと思う、この感じ。 店内はゴージャス手前で寸止めした庶民感があって清潔。いいぞ、この感じ。私の喫茶店選びに間違いは少ない。 マスターらしき人が、店の前に駐車した私のダックスを見たのか「古いダックスですね、私も高校生の時乗ってましたよ」と、爽やかな笑顔。「これから世田谷まで帰るんですか」と、しっかりプレートまでチェックされてたんだ(笑)。 BGM●TV放映 |
「れいの」 東京都港区西麻布3-1-19 03-3405-8466 |
六本木通り沿いにあり、昔はそばのジャズクラブ「ミスティ」でよく遊んだが、今はジャズクラブなんて行かなくなって久しい。
この「れいの」の濃いブラジル珈琲がたまに恋しくなる。 「ルノワール」ほど眠くならない、ここのソファの居心地が実にいい。窓際に座り外の立体高速道路を見ていると都会を感じる。いつもママの常連らしき人が必ずカウンターにいて、世間話している。多くの人から愛されている感じがこの店にはする。 店内の大きな梁が質実剛健でシンプルな美しさをたたえている。余計な飾りが無いのもいい。 BGM●シューベルト |
「李白」 東京都千代田区神田 03-3264-6292 |
路地裏の、ごく普通の民家の佇まいでひっそりとある。
店内は古民具が調度され、茶室のような落ち着いた雰囲気。抹茶でも頼みたくなるが、実際にメニューされていて、これがまた絶妙。 使い古された家具や壁の汚しがモノの大切さを教えられる。 カフェブームとかで、ハイテクなリビングカフェが大流行だけど、その対極にある喫茶店です。 BGM●古い韓国の琴音楽
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「あぶり珈琲」 埼玉県川越市大手町15-8 0492-26-8556 |
川越という街は妙な観光地です。
小江戸というか町並みが古都。京都とも違う。町おこしで出来たような不思議なサイバー古都。私はこういう意表を突いた街が好きです。 その小江戸のメインストリートからちょっと外れた所にある、自家焙煎の絶妙な味の珈琲店。メインストリートに位置し、どうだ!と言わんばかりの店でないのも気が利いている。古材を使い仲間で建てたような店内もいい感じです。 なかなかに質の良い椅子やテーブルも、その形がまちまちなのも素敵。そのまちまちも全体的に見れば実に統一感がある、センスの問題だろう。趣味がいい。 BGM●ナシ |
「ニューワールド」 大阪府大阪市浪速区恵美須東 06-6643-4888 |
通天閣〜新世界といったあたりは、どうしても大阪のイメージであり続けて欲しいのです。東京ではさしずめ浅草六区なんだろうけど、新世界の方が、もっとちゃんと生きずいてる感じがする。
大阪に行くと、必ず寄る店。2階でまったりする。昭和の匂いがする。昭和のモダンが残っている。 最近行った女の子が言うには、なんでもヴィジュアル系の男の子がウエーターをしていたとか。 BGM●ナシ |
「伽羅」 東京都世田谷区太子堂4-22-6 03-3412-3943 |
世田谷線三軒茶屋駅の改札の傍というより、私には「釣堀」の近く、といった方がオシャレな言い方がする(笑)。
小さいお店。古びた味のある店だが、整理され、よく清掃された綺麗な店内。 昔ここで、女性に愛の告白された事がある。どうしていいか分からず、へらへら優柔不断男になってました。ま、珍しいケースです、私の場合。ふられ人生にも、一回ぐらいあるんです、こういうの。 帰る時、レジのママが、そんな優柔不断男に向かって、怒ったような視線でおつりを差し出したのを思い出して、その後なんか行きづらくなって、あまり出向いていない。 BGM●バッハ |
「シャノアール 三軒茶屋店」 東京都世田谷区太子堂2-16-5 03-3487-4641 |
三軒茶屋の、同じような形態で値段が安いコーヒーショップは、この「シャノアール」と「ドトール」があるが、私は「シャノアール」をよく利用する。
アイスココアがメニューにあるから。 ここのアイスココアは、アイスクリームが乗っているから好きなのだ。そんな、些細な事でも、大事よね。 店内、広いから何かの打ち合わせとか、商談に便利なような気がするが、悔しいかな、打ち合わせするような仕事がないから、そんな用途で行ったためしがない。 BGM●不明のムード音楽 |
「エンジェル・ティアーズ」 東京都世田谷区三軒茶屋 03-3418-6093 |
イギリスあたりのアンティック家具や調度品で品良く営業しているが、どうも私にはファンシー過ぎて落ち着かない。
ティーカップはイタリーのジノリだった。 木製の古いオルガンがディスプレイされていて、気分。 BGM●ヴィヴァルディ |
「ココス 越谷店」 埼玉県越谷市互曽根1-4-22 048-960-1336 |
深夜、国道4号線のバイパスを北上し越谷に入った頃、大抵単車がオーバーヒートするのだ、走行7万キロの愛車ダックス。
なもんで、ちょっとした作業の出来る広い駐車場があって、24時間営業のこの店にお世話になることになる。 このあたりには、他にも深夜のファミレスがあるが、この店がメキシコあたりのダイナーみたいで、いい。入り口の木製のごついドアが、ちょっとそれっぽいし、なにより平屋というのが、ダイナー(笑)。 ここのウエートレスの落ち着いたお姉さんが好きだ。いつも暖かい視線でこっちを見てくれる。口元が微笑んでいるように見えるから、そういう視線に思えるのだろう。得な表情のお姉さんです。 BGM●不明のムード音楽 |
「ボア」 東京都武蔵野市吉祥寺南町 0422-44-5111 ■廃業 |
この店があるから吉祥寺の街は好きです。 畳1枚以上ある東郷青児の絵が入口の壁に額装され、昔懐かしい気分の品格がある。 L路になっている客席の奥に座って、ケーキと珈琲で漆喰の白壁を見ていると時間を忘れます。 水曜日は休みという事を知らずに出かけた事が何回もあり、その都度淋しい思いをした事がある。それほど、素敵な喫茶店です。 BGM●FENのラジオ放送 |
「ルオー」 東京都文京区本郷6-1-14 03-3811-1808 |
東大本郷校舎正面門の道路をへだてた向かいにある。
いろんな雑誌に紹介されていて、カレーが名物とされているが、やはり店頭を飾る分厚い木製看板にいつもながら惹かれる。けっして立派過ぎず、手造りの味だが、かといって私達では作れそうもないデザイン感覚。そして、この店の「味」を表しているいい看板である。 店内には勿論ルオーの絵が飾ってあります。 2階のほのぼのとした呑気な雰囲気で珈琲を飲むのが好きです。くりぬいたティーカップ・デザインがオシャレな椅子が古びていて味がある。 BGM●ヨハン・シュトラウス |
「エル・マーノ」 東京都世田谷区三軒茶屋 03-3410-7262 ■廃業 |
246三茶交差点そばの三菱銀行の裏手にある。
今時懐かしい麻雀ゲーム機があって、結構遊んでる人も多い。私は一度もやった事がない。 ここ10年ぐらい生姜焼きライス(¥800)ばかり頼んでいるから、お店の人も、私が席に着くと注文も聞かずに「生姜焼き!」と厨房に向かって言われた時があった。別に間違ってはいないからいいけど、なんか他のものを頼みずらくなってしまった。 大体、永くお店に通っていると、自分の席が決まってくるもので、ここもそう。まるで自分の部屋みたいに思える。 BGM●チャイコフスキー |
「コナ・ファーム 三軒茶屋店」 東京都世田谷区三軒茶屋 03-5481-8848 ■廃業 |
オープンした時はカップとソーサーを選べるシステムになっていて、必ず聞かれたものだった。私は店内装飾してあるその中では「大蔵陶院」の青いぼやっとした色の花柄の食器が好きで、それを頼むのが常だったが、今はもうそんな、しち面倒臭いシステムは何時の間にか消えてしまい、その「大蔵陶院」の食器は食器棚に飾られたままになっている。
店名から分かるように珈琲はハワイコナコーヒーを使用しているが、ハワイで飲んだコナコーヒーとは味がちょっと違う。ハワイの空気と東京の空気の違いだろう。 奥は、ちょっとした個室になっているのが気が利いている。 私は一人で入る事が多いので、満席の際、席を変えてくれと言われるのがメンドクサイので、いつもカウンター席の一番端に座る事にしている。 BGM●不明のムード音楽 |
「セブン」 東京都世田谷区三軒茶屋 03-3410-6565 |
フジヤマの物件を探して、現在の所に決めた時、両親を呼んでその八百屋さんの隣の妙な物件を見せた後、この喫茶店で一休みした。座った席も覚えている。20年近く前の事だ。
街のありふれた喫茶店だが、よくよく見てみると、程よく街の喫茶店としての王道を行っているのがよくわかった。 珈琲は普通の味(これが実は大切)、新聞雑誌豊富、当り障りのないBGM、綺麗過ぎないが清潔。そして、程よい広さで、満席になる事は滅多にない。安心なのだ、要するに。 980円のオムライス+珈琲セットを大抵頼んでしまう。 BGM●レーモン・ルフェーブル |
「邪宗門 荻窪店」 東京都杉並区上荻1-6-11 03-3398-6206 |
二階建ての小さなお店だが一階はほとんど厨房になってしまって今は座るスペースがなく、最近はいつも二階で落ち着く。
初老のご主人と品のいいお母さんが店内きりもりしている。 ロマン調の絵が古い額に収められて、点々と飾ってあるが、別段気を使ったレイアウトでもなさそうに、そこそこにある、といった感じ。この何でもなさが歴史を時代を感じる。 二階に上がったところに、もうほとんど見る機会もなくなったオープンテープがアンプとともにあったが、今使っているのだろうか。オープンテープに関心のない私だが、CD出現前はレコードより音質がいいとされていたので、音に独特の拘りがあると見た。しかし形としてはレコードプレイヤーの方がミテクレはいい。喫茶店にレコードプレイヤーがあるとわくわくするのです、わたし。 BGM●ブラームス |
「学芸茶房」 東京都目黒区鷹番2-9-8 03-3714-4509 |
蔵つくりっぽい外観だけど、商店街にきっちり馴染んでしまっているので目立たない。
いつも常連らしき人がカウンターに座っている。 とりたてて変わった個性があるわけではなく、ごくごく普通のよくある街の喫茶店。しかし、この普通の....と、いうところを維持してゆくのが難しい。近所のおばさんたちのコーヒーブレイクの場となっている。 百円引きの割引券をいつも貰うのだけど、次回行った時には持ってたためしがない。この店にはいつもフラッと入ってしまう事が多い。 BGM●モーツァルト |
「ガーデンカフェ」 東京都目黒区鷹番2-5-23 03-3760-2070 ■廃業 |
大好きな「ガーデンカフェ」は学芸大駅近くにあるので、散歩がてら、ぶらぶらと買いもしない中古カメラ見に三宝カメラまで行った帰りによく寄ります。
程よい広さで、老舗ホテルの喫茶室のようで天井も高く、テーブル間も余裕があって実に気持ちいい。1000円でおつりがくるランチメニューで珈琲を頼むのが、いつものパターン。 「ガーデンカフェ」っていうくらいだからオープンカフェ的に外でもゆっくりできるのだが、私は外では落ち着かない性分なので、いつも店内です。冬でも外でお茶してる人がいますがその神経が解かりません、私。 BGM●エリック・サティ |
「ミロンガ ヌオーバ」 東京都千代田区神田神保町1-3 03-3295-1716 |
なんか昔とイメージが変わってすっきりした店内になってた。
名前も「ミロンガ」から「ミロンガ ヌオーバ」となってたので、ウエーターのお兄ちゃんに聞いたら、よくわかんないとの事。時代は変わってゆくのだな。マッチのデザインも変わってた。 この店名が示すように、タンゴがしっかりと流れているのは昔と変わらない、世界のビールが飲めると店内に告知してあるが、私は珈琲しかここで頼んだ経験はない、というより酒は30歳以降止めている。 あちらこちらにタンゴ・ミュージシャンの写真や記事が額装されて、タンゴミュージックの聖地のようだ。 BGM●フランシスコ・カナロ |
「ラドリオ」 東京都千代田区神田神保町1-3 03-3295-4788 |
夜はワインタイムになってしまうので、昼間に珈琲のみに行きます。
レンガの壁に板の床が落ち着いた雰囲気で静かでいい。 私の知らない日本人作家の作品がそのレンガの壁に飾ってあって、しっかりネームプレートもしつらえてありました。お店の美意識をゆったりと醸し出しています。 お昼頃出かけると、ランチメニューで食事している人が随分います。でもみんな手持ちの本を読みながら、ここでゆったりしています、さすがに古本の街、神保町です。 BGM●ナット・キング・コール |
「丘」 東京都台東区上野6-5-4 03-3835-4401
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ステンドグラスの装飾が昭和丸出しで落ち着いてしまう。
地下にも席があるがいつも使ってないみたいで1階の一番奥に座る事にしているが、席が空いてない時は吹き抜けになっている地下が見えるへりの席が私の場所。シャンデリア越しに見る螺旋階段がいい風情である。 外から見る大きな「丘」の店名レリーフと大理石風の壁に私の純喫茶好きをくすぐられる。 ここで最近はスパゲティと珈琲でスポーツ新聞を読むのがいい憩いになってるのだ、おっさん趣味丸出しだが、気取ってない分こういう喫茶店は今や貴重な存在です。昭和30年代には大きな音でクラシックかシャンソンか何かを流してウエートレスのお姉さんもきっと若くて綺麗な人がいたんだろう...そんな空気があります。こういった良き時代を想像させる喫茶店が大好きだ。 BGM●キャロル・キング. |
「アンクルトム」 東京都世田谷区太子堂 03-3410-7903 |
地元三軒茶屋で唯一のジャズ喫茶。 駅からフジヤマに向かう途中にあります。夕方からの営業です、そのあたりフジヤマと似ています。以前は同じ場所の本屋さんの2階だったのですが、最近リニューアルして1階になって綺麗になりました。 小さなJBLのスピーカーの隣りに飾ってある、街を描いた油絵がとてもいい。その絵の額も手製のいい加減な作りで味がある。剥げたホワイトがいい感じ。 カウンターに座ると目の前にアナログLPがズラッと並んでいるのが気持ちいい。 珈琲を頼むと、一枚のクッキーが付いてきた。酒にあてがある様に、珈琲のあてなんだろう。優しい。 BGM●デューク・エリントン |
「スーベニール」 東京都台東区上野4-5-7 03-3831-3766 ■廃業 |
こういう欧州風のデカダンスな建物の純喫茶は、昔よく見たが、最近はドトールとかスターバックスとかのチェーン店に押されて少なくなってきている。
なぜだか私はこういう屋敷に弱い。 二階でたそがれるのに丁度いい。怪しい落ち着きがある。ひとつひとつの調度品や建てつけのゴシックな感じに微笑むが日本人の思う欧州ゴシックだから、いなたくていい。 昔はクラシックかなんかのBGMで「純喫茶」してたのだと察するが、なんと「モーニング娘」なんかが流れてた。おそらく有線なんだろう、時代なのかな。こういうところでは、しっかり頑固にレコードとか、せめてCDを流してほしいが、そのミスマッチも上野らしくていいのかな。 BGM●矢沢永吉 |
「邪宗門 世田谷店」 東京都世田谷区代田1-31-1 03-3410-7858 |
新婚時、この喫茶店の傍に住んでた。離婚したけど、私。 初めて行った時にマスターに手品を見せられて戸惑った(笑)。マスター、実はマジシャンの先代引田天功さんのお弟子さんという。マッチも手品が出来るトランプになっていてオシャレだけど、今、切らしてしまってるとの事で店内据え置きの邪宗門製徳用マッチでした。 住宅街にひっそりと当たり前のようにあるところがいい。 日本の古民具と共にジュークボックスがあって、美空ひばりのシングル盤が全種入ってる。マスターの奥様が好きなんだそうだ。100円で3曲聴ける。 話好きなマスターの人柄からか、よく人生相談を持ちかけられると、嬉しそうに話をしてくれた。 BGM●オスカー・ピーターソン |
「漫画人 珈琲物語」 埼玉県春日部市緑町1丁目 048-734-0777 |
春日部あたりの国道4号線を単車で走ってたらロッジ風の建物が目に入った。しかもなんだか牧場のような佇まいに参ってしまった。
店内にはマンガがたくさん置いてあって、それで「漫画人 珈琲物語」っていうのかも。レジのところには、なぜか作曲家の高木東六さんの直筆サイン入りのイラストと詩が額装されています。よく、ラーメン屋さんなどに芸能人の来店記念サイン色紙なんかが飾ってありますが、この店にある高木東六さんの額装は、それとはなんか違います。ひとくせありそうな店ですね。 木材が贅沢に使われているログハウスのような、手作りの店内のあちこちに珈琲のウンチクが書かれてます。 ある種の「思い」があちこちに立ち上がってくる素敵なお店です。 BGM●デヴィッド・バーン |
「マサコ」 東京都世田谷区北沢2-20-2 03-3410-7994 ■廃業 |
ママのマサコさんが亡くなって久しいが、現在も同じ場所、同じ雰囲気で盛業中。変わったのはスピーカーがJBLの、でかいのになったのと、猫がいなくなった事ぐらい。
入り口の感じがいい。まるで普通の民家のようで、実にアットホームなジャズ喫茶。普通、ジャズ喫茶なんていえば堅苦しい硬派なイメージがあるが、ここはそんなことはない、下北沢らしくフレンドリー。店内にスポーツ新聞なんて置いてあって昔ながらの「純喫茶」も顔負け。勿論おしゃべりもOK。 開店当初はシャンソンなんかも掛けてたように思うが、忘れてしまった、随分昔の事だから。 ここで昔は人とよく待ち合わせして、楽しいおしゃべりをしたなぁ。今は一人で行くことが多い。 毎年、マッチのデザインが変わるような気がする。が、店はいつもと変わらない。いいことです。 BGM●ピンク・インク |
「カフェカフェ」 東京都世田谷区下馬2-20-5 03-5432-0456 |
フジヤマから一番近い喫茶店。歩いて10秒、走って3秒。 以前ここは定食屋さんで2日に一回はカツライスを食べていた常連だったけど、東北生まれのおやじさんが、もう年だとか言って引退してしまった。で、新たにテナント契約したのが、この「Cafe Cafe」。内装もオシャレな白壁の「カフェ」に模様替えしてビックリしました。 2階のスペースもあって大勢でも安心です。 店内には「CAFE本」なども常置してあって、オーナーが本当に喫茶店やりたくて開いた感じが伝わります。「喫茶店でもやるか」といった脱サラの、よくあるやるせない開店動機じゃないところがいい。 絶品なのはオリジナルのケーキ料理で、いろいろな工夫が施されていて、見た目も美味しい。まだ開店して間もないから店内は妙に綺麗。これから時代が付いて、いい味の店内装飾になってくるといいな。 BGM●アストラッド・ジルベルト |
「ウエスト 銀座店」 東京都中央区銀座7-3-6 03-3571-2989 |
洋菓子の「WEST」として超有名なお店ですが、椅子の背もたれに付いてるパリパリの白いカバーにいつも感動してしまいます。 テーブルにも同じ質のカバーが掛けられていて煙草の灰がその清潔なカバーを汚してしまいそうで、ちょっと気を使う。いかにも銀座らしい。 私は下町深川の生まれなので、銀座はよそ行きのオシャレなイメージがぬぐい切れません、そしてこの「ウエスト」こそ銀座のイメージなのです。 ロケーションは青山店の方が周りが墓地という事もあって、セコセコしてないぶん好きですが、店内にでんと構えたベートーヴェンの大ブロンズ像があったりして、なんか気合が入ります(笑)。 BGM●チャイコフスキー |
「ミロ」 東京都千代田区神田駿河台 03-3291-3088 |
画家名であったり音楽家名だったりする喫茶店を見つけると、ついふらふらと入ってしまう。 「私は音楽が好きです、美術が好きです。」と店主が意志表示しているみたいで、おおむね落ち着いた雰囲気の店が多く、安心する。まだ「ビーフハート」とか「ウォーホル」とかの名前の喫茶店にめぐりあっていないけど、多分そんな喫茶店は凄いんだろう、入ってみたい。 で、「ミロ」は私が子供の頃からある店、入り口の黒と赤と白の電飾看板がいい、珈琲美味そう。実際美味い。昔は「トアルコトラジャコーヒー」が珍品とみえて、そのコーヒーが飲めるのと、ミロの絵がちゃんと飾ってあるのが店の売りだったような気がするけど、私はいつも普通のブレンドコーヒーしか頼んだ事が無い。 BGM●エリック・クラプトン |
「ダウンビート」 神奈川県横浜市中区花咲町1-43 045-241-6167 |
桜木町の馬券売り場あたりを訳も無くぶらつくのが気分転換に良いのだけど、そんな怪しげで人間的な繁華街の中にあるジャズ喫茶。
50年代以降のハードバップがいつも流れていて、夜に行くと勤め帰りのサラリーマンが一人で静かにウイスキーなんか飲んでいる。昔付き合っていた女の子が「ジャズ喫茶っていうところに行ってみたい」というので連れて行ったら「サラリーマンの人も飲み屋でグダグダしてるより断然いいわね」と言いつつレモンティーのストローに口をつけた。 薄暗い店内は「ジャズ喫茶」の昔からの伝統だけど、黒い天井に張り付いているレコードジャケットやポスターが見事に黄ばんでいる風景は絶品ディスプレイと感心する。 アルテックの大きなスピーカーにはさまれたところにベースが置いてあり、そこがトイレのドアになっているので初めて行った時は戸惑った。愛嬌のいい親父さんが亡くなって店もやめてしまうかと心配したが現在も盛業中でよかった。 ジャズ喫茶ではよく行った上野の「イトウ」が数年前に閉店してしまったので、同じ空気の「ダウンビート」が健在なのは本当に嬉しい。 BGM●ルイ・スミス |
「エリカ」 東京都千代田区西神田2-1-1 03-3263-1551 |
漫画誌「ガロ」の青林堂が神保町にあった頃、漫画を仕入れしてここでひと休みしつつ仕入れした「ガロ」の新刊を読むのが好きだったが青林堂が移転してしまってからはあまり行ってない。すぐそばだったので必ず寄っていた。
最近、バド・シャンクのパシフィック盤を買いに中古レコード店「トニー」に出かけたついでに立ち寄ってみましたが全然変わってない雰囲気でほっとした。 わざと古い感じにするあざとさがなく、自然にそうなってしまった歴史をそのままにしているところが、なんだかいい。 程よく使い込まれたと云うには余りに美しい何気ない調度品と古色美溢れる店内の感じ、壁には藤田嗣治の裸婦エッチングが飾ってあります。 店の人も当たり前のように白いワイシャツに黒い蝶ネクタイが自然で佳き時代の喫茶店を守っています。 BGM●ナシ |
名曲喫茶「ライオン」 東京都渋谷区道玄坂2-19-13 03-3461-6851 |
渋谷の百軒店にある古色蒼然とした佇まいの、クラシックを聴かせるお店。
隣に「BYG」というこれまた歴史を感じさせるロック喫茶があってなかなかに風情のある落ち着いた一角ですが、私が学生の頃は手前に「ブラックホーク」というトラッドを聴かせる喫茶店があり、そばには「ありんこ」というジャズ喫茶もありこの一帯で卒業制作の映画を撮ったりして、思い出満載の一角です。 「ムルギー」の卵入りカリーを食べたあと、ジャズを聴くかロックを聴くかトラッドにするか、よく迷いましたよ。でも当時は「ライオン」へは行かなかった。クラシックなんて、後ろ向きなプチブル音楽に思えて忌嫌っていたんだよね。10代後半から20代にかけての若気の至りです。 今は時間があればよく行きます。なんだか音楽掛ける前に説明なんかしてくれるシステムになっていてドキドキします。おおげさに大きいスピーカーから清楚な音が流れてじんわりいい気分です。壁に天狗のお面があるのがいつも不思議です。 |
「クラシック」 東京都中野区中野5-66-8 03-3387-0571 ■廃業 |
ギシギシいってる床にゆらゆらしている手すりの木材の建てつけ。 慣れるまではちょっと怖いがすぐ慣れた。私は丁寧に店と付き合うからこういう愛しい店とは相性がいい。 かける音楽はクラシックだけど、CDにはないレコードとおぼしきノイズがまるで堂堂とシャリシャリいっていて気持ちいい。 ここでCDなんか聴きたくない。 チェロやヴィオラの弦楽が好きだけど、ここで聴く弦の音は実に弦らしく響く。 入店して席につく前に入り口のレジでオーダーする前金システムになっていて、イギリスのパブみたいでいい。 BGM●ベートーヴェン |