#34 
「かんじんな時にいない」

この間、「広重さんという人はかんじんな時にいない人だから」と言われた。

なるほど、思い当たることはいっぱいある。

けっこうマメな性格だから、気が付いたり、ついつい面倒をみたり、親切にしたことは何度もあるのだけれど、ここぞという時にはたいがい力になれなかった気がする。

そういった期待に応えられないなら、最初から期待させるようなことすんなよな、そう言う心の声がビシビシ聞こえてくる。

ホントーにそうだよな。やさしさなんて最悪の罪悪だ。

で、この間、海外旅行中に、大阪の旧友が急逝。葬式にも間に合わず、帰国後すぐに線香をあげに行くも、またもや「かんじんな時にいない人」だ。

なんにもしないヤツより、もっとダメなヤツ。そう思ったよ。

できることは少しなのに、できないことはいっぱいあるんだよな。

JOJO広重 2002.11.22.

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