l i v e   m e m o l y   # 16    ハイテクノロジースーサイド    ( C )   f u j i y a m a  2006/1/4

第16回  ハイテクノロジースーサイド

 

人間 穏やかならざる火を見ると興奮もするし最終の落としどころとして帰結する。

天井低く、しかも地下ライブハウスで火は厳禁 というか無謀である。
幾多のバンドを作ってはその無謀を繰り返す男がクレイジーSKB 無謀王。

数年前に活動停止を余儀なくされ、解散したハイテクノロジースーサイドが、こともあろうに2006年の目出度い元日に復活です。

悪夢のような最悪のライブを力づくで創造する作業は誰にでもできるわけではない。
最高にしろ最悪にしろ、それまでの行いに意気を見せておかなければ達成出来ないものである。

例えば、とても素敵なバンドであろうと炎上ライブなんて許してはくれない。

ハイテクノロジースーサイドは、それが可能な稀有なバンドであることに間違いない。
その音楽性がどうとか、の次元で是非を問うてみても的外れ。

「危険」に心を奪われたバンドのキーポイントは、火しかないのだ。

「最悪」を限りなくリアルに映す変態な昂揚感を微妙なバランスで構築する変態芸能の世界かも。

この日、ラスト近くドラムセットを客席まで引きずり出し炎上、熱い 煙いで終了。
死なないでよかった。

彼らの仕業が最悪であったなら、今年はコレ以上の悪いことはないのだから目出度い1年になること請け合いっていう訳かもね。

つまり逆説の美学。

 ●出番前控室でのメンバー


写真●2006年1月1日 東京三軒茶屋「ヘブンスドア」でのライブ     p h o t o   T A D A S H I   W A T A N A B E