秋晴れ。青い空に暖かい陽射し、そしてちょっと冷たい風。
一番好きな季節です。
秋には色々あるようで、芸術の秋、食欲の秋、読書の秋、、、で、私は落描きの秋。年中秋。
秋にも色々あるように、落描きにも色々あります。
例えば、白い紙を前にした時「最近、渡邊さんに会って無いな〜」なんて思った時は渡邊さんを描いてみるし、「子供の頃、向日葵の種喰ったな〜、旨かったな〜」と急に思い出した時は向日葵の種を描く。「よ〜し今日は犬でも描くか」と最初に決めてから描く、ロンドンタイムス復活ライヴを観に行ったら、「サンペーさん太ってたな〜」と感じたら、とにかく太った生き物(何だかはよく解らない)を描く、などなど。
でも基本中の基本は、何も決めずその時のノリで描く。
右の絵は、最初大きい丸を描いて、上に小さい耳の様な丸2つを描いたと思う。
この時点で自分は、カワイイ小熊ちゃんや子犬ちゃんを描くのではないか?と気付きはじめる。
じゃあ、お目目は個性的にって、車輪のような目を描いてみる。
いい感じ。
次に、絵に動きを出したいと思い、力強く何かを持って前に突き出している手を描いてみる。
動きは出せたが、画面の重心が左により過ぎ。慌てて右に小さい同じ顔を描き、手を繋がせる。
親子という事にする。
そこでまた問題発生!オリビアハッセイ!体を描くスペースが無くなったと悩む。
しかし、昔、占師に言われた「貴方の悩んでいる事の90%以上は考え過ぎだ。」という言葉を思い出し、直ぐに体を、楽に描ける蛇に変更。
落ち着いてきた。
ここで口は、「あ〜!」と叫んでいる様に描く。大きい方は大人だから皺を描く。
小さい方は「あ〜っ?」って感じの阿呆の子に見えてきたので、頭に手をあてて、それを誇張。誇張少々。
さて、大きい方の手には何を持たせるか?そんな事は考えない。人でいい。
仕上げに眉毛を描いて出来上がり!
以上、この落描きが出来るまでを思い出しながら、ザッとではありますが、活字にしてみました。
最初に思っていた事と出来上がったもののギャップが大きければ大きい程、楽しくもあり悲しくもある。
この絵のタイトルは「小嶋さん親子」です。
ではでは。
2002/10/13
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