第111回
”回顧録 ”の巻

パンク３０周年で、いろいろな紙面で文章を書かせてもらった。
はっきり言ってしまえば、”おやじの昔話” になってしまう。
それでは、正直なところ前向きではない。

パンクは、勤労している人ならば一度は聞いたことのある、”前・外・下” をそれぞれ見ているか？と云うことに通じると思う。

　　　前向きに、いろいろなことを考えられるか？
　　　常に社会を見ているか？
　　　一緒にやっているメンバーのことを考えているか？

これの逆が、いわゆるサラリーマン像だ。”後・内・上” をみる感じ。

　　　過去の成功体験に満足して、同じことを行う。
　　　社内の噂に振り回され、何をしたいのか忘れている。
　　　上司の顔色をうかがいごますり行為をする。

いやですねえ。

だいたい、過去の成功体験で食べていけるのは、やはり超大物でないとだめでしょう。
バンドだって、一度解散したバンドが再結成しても全盛期の ”マジック” は絶対出てこない。
だって、やりたいことのベクトルは音楽ではなく 『お金』 だからだ。

だから、短期間で ”夢” を見せてくれれば、それでいい。
それ以上は、望まない。
懐メロを、聴かせてくれれば、満足なのである。

でも、the原爆オナニーズは、まだまだ精進しないといけないバンドだ！
同じ曲でも、やる都度違うから楽しいのである。
『発狂目醒ましくるくる爆弾』なんて、ライブの都度違う。

だいたい、歌詞を毎回変えるなんていうことが許されるのは、このバンドの面白いところだ。
２５年間、毎回違う。
もちろん、それを許すバンドも凄いと思う。
ベクトルが合っていないと、絶対できない。

バンドのマジックはそこにあるんだ。

音楽をやっていて、楽しい瞬間を観に来てもらっているお客さんと共に楽しむことが出来る。
２５周年と云うことで、２００７年はいろいろやりたいことが多いので、皆さん一緒に楽しみましょう。

2006/11/25