第171回
”遅ればせながら” の巻


昨年のベストアルバムを選んだ際に、まだ聴いたことの無いアルバムとして挙げた PAINTBOX とMumford & Sons を聴いています。
PAINTBOX は謎掛のようなアルバムだったので、製作者本人にいろいろ聞いて理解しました。
やっぱり大好きな音が詰まっているので、発売から1年遅れて聴いても、問題ないです。

そこで、今日はもう一つの気になるアルバムだった、Mumford & Sons について書いていきましょう。
どのような音楽かと言えば、フォークです。

ブリティシュ・トラッドフォークと云われているジャンルに入るんでしょう。

だけど、フェアポート・コンベンションのようにアメリカン・サイケデリック・ロックに対する憧れは感じませんし、ペンタングルのような多彩な音楽性もあまり感じません。

Noah & The Whale が仲良しバンドだけあって、一番近いんでしょう。
モグワイ以降の音楽性を持っています。
誤解をされては困るので、シューゲイザー的なところはありません。
音の全体像で感じ取ることの出来るものを指しています。
イソベル・キャンベルのソロアルバムなんかは結構近い。
チューリン・ブレイクスのファーストも結構近い。

だけど、全部違うとも言えるような気がしてしまう。

例えるのであれば、LED ZEPPELIN の1枚目を聴いて、ヘヴィーロックのアルバムと思うかブリティシュロックのアルバムと思うか、の違いぐらいのものだ。
後者の感覚を持っている人にならば、解りやすいだろう。

アメリカの Fleet Foxes や Crystal Antlers が確実にアメリカンハードコア以降の音を体現しているのに対して、Mumford & Sons はパンク色が本来の姿で出ているような気がする。

まだ理屈でねじ伏せる程聴き込んでいない証拠になるけど、ものすごく良いアルバムであることだけは、確かだ。

じゃあね。

2010/8/10

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