第215回
”BASEMENT CLUB” の巻



名古屋発パンクロック情報サイト”BASEMENT CLUB”の15周年記念ライブが、名古屋CLUBクアトロで2015年8月7日(金)と8月8日(土)の二日間行われた。


第213回で書いたように、名古屋って不思議なところで、レコード店が元気に頑張っていて、ライブイベントも結構ある。
これ、本当は驚くべきことなんだけれど、あまりにも当たり前に在るから多くの名古屋の人は気がついてい無いと思う。

このご時世に、インディーのレコード店が4つも存在しているだなんて、驚異だ。
その上、昔からある中古レコード店も健在だから。

ライブイベントにしても、”龍宮ナイト”を始め、アンダーグラウンド・ネットワークが張り巡らされている。
ほかにも、名古屋のバンドが中心となって進められているハードコア・パンクロックがメインの”Dead Chain”は2015年9月で134回目を迎えるし、Unholy Graveの小松君主催の”Grind Freaks”も70回を超えている。


そして、パンクロックに特化すれば、このBASMENT CLUBがあるわけだ。

Laughin’ Nose大好きな”チャーマー”が始めた、インターネット時代の情報サイトは、ファン目線であることが大きな魅力だ。
当然のことながら、彼が催すライブは ”楽しそう”であることが一番の目的なので、あまり商売臭さがない。
私はバンドとは別に、このイベントにDJとして参加した。


今回の私は、初日はStrong StyleとCOBRAの間。
二日目はStrong StyleとThe Rydersの間とRadiotsとニューロティカの間の合計3回、DJをやらせてもらった。

セットチェンジの間に音楽を流すのだが、各々テーマを決めて選曲してみた。

初日は、”100% British Oi!”だ。
COBRAと知り合った頃、ヨースコーとよく話題にしていた、Sham 69や4 SkinsにCockney Rejectsは必須。
この選曲に応えてくれるかのように、ライブはLondon East Endの匂いがプンプンするかのような、コール・アンド・レスポンスの応酬になった。

この日は、DJやって良かったって思う時が何度もあった。

翌日、最初の回は、”’80年代以降のパンクロック”。
ぶっちゃけた話、Green Day登場前のアメリカのパンクとGreen Day以降のイギリスのパンクをかけてみた。
はっきり言って、誰も判らないような曲ばかりになってしまった。
かつてドール別冊の『パンク天国3』で紹介した、Husker Duの「In A Free Land」やBlack Market Babyの「Potential Suicide」は、誰でも知っている有名曲だと思っていたのだが、それは大きな間違いだった。
また、Kenikieの「Punka」は、Lo-Fi世代のパンクの心情を一番うまく表した曲として個人的には”超”名曲なんだけど、イギリス・ローカルなヒット曲なので知っている人がいなかった。

だけど、最後にかけたThe MuffsにThe RydersのJ Ohnoが反応してくれたので、大満足。

DJ最後の回は、”Punk 1977”。
当然The Clashの「1977」でスタートしたら、お客さんに”ベタですね”と言われたしまった。

でもここからが本領発揮。

1977年の春から夏までにリリースされた曲で攻めまっくった。
このほんの少しの時期のパンクは、個人的なこだわり。
The Cortinas、The Radiators From Space、The Boys、The Users、Eater、The Damnedとかけたところで、ニューロティカ登場。
実は、ニューロティカが初めて名古屋・芸音劇場にやってきた時、彼らの車の中でかかっていたのがThe Damnedだったので、この曲で今回は終了したかった。


バンドとバンドの合間の音楽って、やる側にとって気分をアップさせるために重要なのに、集まっているお客さんにDJの意識がいってしまい、ライブをやる前にこの曲は無いだろうと思わせるようなDJがいることも確かだ。
酷いDJになると、その日のセットリストに組んである曲をライブの前にかける次第だ。

これじゃあ、バンドはやる気が失せてしまう。

そんなことを考えながら、今回DJをやったのだけど、思うようにはいかないもんですねえ。
誰でも知っているような曲と思っていても、誰も判らない曲になってしまったり。
これならわかるでしょっていう曲にすると、もうちょっと他の曲が良いとか、好みがいろいろあることがわかってくる。
とはいうものの、自分が好きな曲を良いタイミングでかけていれば、バンドにもお客さんにも伝わると思う。
誰でも知っている曲の隣で、ひっそり流れ続けている曲もあるので、そんな曲を多くに人に聞いてもらえるとうれしいな。


そうだ、自分のことばかり書いたけど、原爆のライブ前にDJをやってくれた、The Monstersの小林君は、私の好みを知っているので、気分を持ち上げる選曲をしてくれた。
ライブ終了後にノリノリでやってくれた、チャーマーとWarubillyのセンスに脱帽。


チャーマー、これからも楽しい企画を続けてね。

2015/8/25

   

・・・・・・・原爆のライブ予定・・・・・・・

9月は名古屋。THE STAR CLUBとやって、次は今池まつりだ!
10月の”原爆奇形階段”は終演時間を早く設定して、遠くの人も帰る事ができるように考えています。
見逃すことのないように、ご注意ください。


9月5日(土)名古屋 ハックフィン
MAX TOUR OPENING SPECIAL THE STAR CLUB vs the原爆オナニーズ
共:THE STAR CLUB
前売り3,500円、当日4,000円


9月21日(祝・月)名古屋 今池まつり


10月3日(土)大阪 ファンダンゴ
JUSOOO GELOPPA 3〜ファンダンゴ28周年編〜
共:YOUTH ANTHEM/コロボックルズ/and more…
18:00 open/18:30 start
ad.\2300/dr.\2800
TICKET-8/22(土)発売「ローソン/e+/FANDANGO」
(各バンド及び店頭での予約もあり)
INFO-FANDANGO 06-6308-1621


10月11日(日)東京 アンチノック
アンチノック30周年記念 原爆奇形階段
共:奇形児、非常階段
開場17:30 開演18:00 終演予定21:00
前売り3,000円、当日3,500円


10月12日(祝・月)川崎 CLUB CITTA'
KAPPUNK
CLUBチッタをスクワットせよ! 4ステージLIVE!四十三バンド!
Open 11:00AM Start 12:00AM
Adv 3,500yen/Door 4,000yen
+KAPPUNKcoin 1or3

チケットぴあ:Pコード 274690
Eプラスにて9月1日より発売!