第228回
”消毒GIG Vol.162” の巻
なんか嫌な予感はしていたらしい。
2016年8月27日(土)午前11時40分頃、新東名高速道路上り117キロ地点で突然自動車がパワーダウンしてしまった。
こんなこと、今までの人生で経験したことがない。
この日は、新宿アンチノックで”消毒GIG Vol.162”に出演するために、東京に向かっていた。
その顛末を、書いておこう。忘れないために。
今回、移動に使ったのはギターのシノブが所有する日産のキャラバン。
今年7月初旬に中古で手に入れた車だ。
実は7月に東京に向かう際、途中何度もオーバーヒートしそうになって、都度水を補給して騙しながら名古屋〜東京を往復した。
前のことがあるからシノブは前日、自動車修理工場でチェクをしてもらい、店の人に”OK”をもらってきている。
プロが保証するんだから、安心して当日出発した。
そしたら、気分的にはあと少しで東京というところで、運転していたスタッフのリンコちゃんが「パワーが出なくなった」と言い、アクセルを踏んでも反応がないとも。
助手席のシノブが「路肩に寄せて」と即答。
トンネル200メートルくらい手前の路肩に停車。
後部座席の、エディ・ジョニー・私の3人は、車からガードレールを越えて高速道路の外に退避。
シノブは、まず自動車修理工場に電話。続いて、110番通報。
ほぼ同時刻に、GAUZEのシンに、自動車が止まってしまったことを、電話連絡。
午前11時50分頃、パトカーが到着。
おまわりさんが、発煙筒を発火して、後続車両に注意を促してくれている。
なんとなく、ここで気分が落ち着く。
なんたって、高速道路の事故って、路肩に停車中の車に後続の車が追突することが多いからね。
幸いなことに、ここの場所は3車線あったので、結構交通量に余裕を感じることができた。
心配したシンから、「故障した車のレッカー移動の手配が必要で、レンタカーを借りて」とアドバイスの電話をもらう。
レンタカー店に電話すると「ビッツしかありません」という返事ばかり。
仕方ないから、二手に分かれて東京に移動かと考えていた。
ここから、シノブが大活躍。
おそらく、自動車修理工場に”怒り心頭”のはずなんだけど、興奮状態のまま保険会社に電話をして、レッカーを依頼。
同時に、東京へ行く替わりの車両の手配を依頼。
何度も電話でやり取りをして、近くにあるワゴン車を見つけ出してもらう。
時刻は、12時30分を過ぎたところ。モモリンからメール連絡があり、車両手配ができたことを返信。
この時点では、”まだ時間はあるから、リハの順番を変えてもらえばなんとかなるな”という気持ちだっだ。
おまわりさんから、「レッカー車には運転手が乗ることができるだけだから、他の人はタクシーでこの場所から移動するしかないですよ」とアドバイスを受ける。
エディがタクシー会社に電話し、高速道路上で待っていることを伝える。
タクシーが到着するまでの待ち時間が異常に長く感じた。
午後1時10分を過ぎた頃に、やっとタクシーが到着。おまわりさんが上手に誘導してくれたタクシーに、シノブを除く4人が乗り込み、出発。
まず、レンタカー店のある行き先の”静岡市葵区本通3丁目”を伝えると、「今から清水に向かい、高速道路を下りて静岡に戻ることになる」と教えられる。
清水ナショナルトレーニングセンターの横を通り抜け、国道1号線に向かっていく。
道中、レッカー車で移動中とシノブから電話が入る。
約1時間近くかけ、目的地のレンタカー店に到着。
ここから、30分以上かけてシノブが待つところまで動き、機材を乗せ変え東京に向け再出発。
時刻は午後2時45分。
”これで、遅くとも5時には着けるな”と安心。モモリンにメール。
高速道路に上がったら、スピードアップは無理な土砂降りの雨。
大井松田を越えた所で事故の表示。”やばいなあ”と思いつつ、”最悪リハなしだな”との思いが頭をよぎる。
午後3時40分。お腹がペコペコなので足柄SAで食事を摂ることにする。
トイレ休憩を含め、午後4時20分に出発。
ここからが、想定外の大渋滞の始まり。
なんと、厚木まで70分。横浜・町田まで50分。川崎まで30分の表示。
この時点で、開演時間18時30分に間に合わないことが判明。
エディがシンに電話で、状況を連絡。
NHKラジオの交通情報を聞きながら、厚木ジャンクションを通過したのが、午後5時30分過ぎ。
一向に渋滞が収まる気配はなく、ジャンクションで流入してくる車両で、前方はごった返している。
この日の演目は事前に決めてあったので、会場にいるスタッフに、セットリストを記入してもらうよう連絡。
これで、遅く着いても、セットリストを書く時間は短縮できる。
GAUZEから、”遅くなりそうなら、GAUZEの演奏時間を延ばす”と連絡をもらう。
いやあ、ありがたい限り。
この時は”そこまでしてもらうことはないだろう”と思っていたんだけどね。
横浜を通過したのは午後6時10分。
東名を出て、首都高速に入る。
駒沢を越え、もう少しで三軒茶屋までたどり着いた午後6時40分
SVSのヨミから”GAUZEに2回やってもらう”って電話連絡が入る。
午後6時55分、大橋ジャンクション到着。
渋谷で降りるべきか、それとも初台まで行くべきか、普段ならば迷うところだがナビを見ると初台まで2分って出ているから、ナビを信用。
なんとこれが、大失敗の裏目に出る。
中央道まで大渋滞だった。
ジャンクションを抜けるのに、20分以上かかった。
合流しても、ノロノロ状態は変わらず。
ラジオから”思い出のメロディー”が。
ついに午後7時30分を超えてしまった。
初台を出たのが午後7時40分過ぎ。
あと少しでアンチノックだ!
午後7時50分頃、新宿の新しいバスターミナル横を通り過ぎ、目的地到着。
アンチノックのスタッフが総出で待ち構えていてくれる。
知り合いも、皆んな、アンチノックの外で待機してくれていた。
ガバメントのリッキーとハザードのゴチョーが声をかけてくれたけど、「いっぱいいっぱいなので、あとで」と返事するのが精一杯。
機材を下ろそうとすると、フグが汗だくでステージから降りてきた。
そうなんです、GAUZEは予定していたライブをやって、そのあとにもう一度”追加ライブ”をやってくれていたのでした。
楽屋に入ると、GAUZEのメンバー全員こちらを気遣ってくれる。
トラッシュのヒロシが豪快な笑顔で迎い入れてくれる。
いつもなら、ここで時計を見ていろいろ考えるんだけど、この時は、流石に全く心に余裕がなかったのか、時計すら見ていない。
機材の準備が出来たので、サウンドチェックで”なんにもない”をやった後、心を落ち着けるため、本日あったことをステージ上で報告。
やっとライブ開始!
一気に17曲をやって、「ちょっと休憩」して3曲。
ヒロシが加わり”香り”を。ここで終了の予定が、嬉しいことにアンコールをもらえたので
”Dog
Eat Dog” を。
全部で、22曲演らせてもらえた。
GAUZEをはじめ、さまざまな人の協力で、行なうことができた”消毒GIG
vol.162”。
今までのバンド活動で、気付かなかったことの発見が出来た日でもありました。
”友”というのは、”親しく交わる人”・”志を同じくする人”と説明されるんだけど、言葉の意味を深く強く感じ取ることができた。
バンドやってなかったら、言葉の意味を知っているだけで終わっていた”友”を、心の奥底から噛みしめる経験をした。
結びつきって云うのは、時間を経過するとより強くなるんだ。
会場にいた総ての人に感謝を込めて。
2016/9/1 |
・・・・・・・原爆のライブ予定・・・・・・・ 9月19日(日)名古屋 今池まつり
10月29日(土)神戸 ハーバー・スタジオ
『LET’S BEGIN! SPECIAL』 共:Hawaiian 6、The Cherry Cokes、 開場 17:30 /開演18:00 前売り 2,800円 当日3,300円(別途ドリンク代600円) ■問合せ:ハーバー・スタジオ 078-381-6128 ◆
11月6日(日)浜松 窓枠
『HAMAROCK’16』 共:Laughin’ Nose 鉄アレイ ZONE、Radiots So What 壬生狼 Beyond Hate The Prisoner The Angle Dildos Anger Flares 開場 11:00 /開演12:00 前売り 3,500円(別途ドリンク代) ■問合せ:窓枠 053-451-3035
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