第245回
こわれはじめる の巻


この衝撃をどのように伝えれば良いのか、1月からずーっと悩んでいる。

”凄い”という言葉で逃げるようなことはしたくないから。

一枚のアルバムを聴いて脳裏に焼きつき、心かき乱さるような気持ちになるなんて、
若者ならばよくあるだろうが、感性が鈍った年寄りにそんなナイーブな感情はもはや残っていない。

それでも、何とも言い難い気持ちに聴く度になる。
少なくとも30回は聴いている。
AORのアルバムではないから聞き流すことは難しい。
毎回音が耳に突き刺さってくる。

SWARRRM の『こわれはじめる』がそのアルバム。


彼らならではの音と音が瞬く間にうごめく様は、
宇宙の中で漂う量子がぶつかり合って物質になる様を見ているかのようなだ。

まさにメンバー4人の核融合だ。

その熱量が、こちらの心と頭をかき乱す。

Tsukasa(元Hellchild、From Hell)が加入してから、日本語の歌詞にシフトして独自の世界をより強くし、前作の『Flower』で完成形を提示していたが、今回のアルバムはその壁を軽く超えてしまった。

あえて例えるならば、CAVE INの『Jupiter』や、TORCHEの『Meanderthal』を初めて聴いた時に受けた感じだ。

グラインドコアなのに人間味にあふれている。

Kapoの空間を飛び交うような切ないギターの音は、Afghan Whigsの『Gentleman』を連想させる。
Futoshi(B)とChowrow(Dr)のリズム隊は、『Jane Doe』をリリースした頃のConvergeみたいな柔軟さが際立っている。
もっとも、例えに出した音よりも、強烈で刺激的なことは言うまでもない。


万人受けする様な音楽ではないので、聞き手を選ぶことは確かだが、常に進歩していて革新的なものにこそロックっていうのは、強く惹かれる。

そうだよね。

2018/6/18

 
原爆のライブ予定は


7月7日(土)名古屋 トクゾー
不死身 七夕の夜
共:S.H.I、DEMOLITION
開場 19:00 /開演 19:30
前売り 2,500円、当日2,800円(別途ドリンク代 500円) 

7月15日(日)東京 高円寺Show Boat
Art Core Punk Gig Vol.15
共:アレルギー、ロリータ18号
開場 18:30 /開演19:00
前売り 3,500円 当日4,000円(別途ドリンク代600円要) 
*TICKET sale ... 4/28〜ShowBoat
■問合せ:ShowBoat 03-3337-5745


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