第261回
RAMONES NITE の巻


無謀な企画を考える人が世の中にいるもので、”RAMONESだけのDJをやりませんか” と誘われた。

それも、5人のDJでやるっていうんだから、かける曲が被るんじゃないかなあと心配していた。
どう考えたって人気曲は「電撃バップ」や「シーナはパンクロッカー」だし。 

誰だって、「ロッカウェイ・ビーチ」や「ティーンエイジ・ロボトミー」はかけてみたいよね。
だから、”事前に曲順のリストを出し合って調整したら?”と打診したら、

”RAMONESは何回聴いても楽しいから、被りがあっても良いんじゃないのでは”

なんていう、無謀な応え。


で、RAMONESだけでやるんなら、全てのアルバムを聴き直さないといけないということになった。

RAMONESはドラマーの変更時期で区分するといいと思いつき、トミー、マーク、リッチー、マーク(再加入)で分けて聞いてみた。

この中で、最初の変化である元DUSTのマーク・ベルが加入した時、リズムのノリがほんの少しだけ後ろに移動していた。

今まで、作品を聴く時に、それほど気にならなかったのだが、DJでかけようとすると、ほんの少しの変化が結構大きな部分を占めるんだなあと、今更ながら気がついた次第。

なんて言ったらいいのかなあ、トミーのロックンロールをベースにした、つんのめるようなビートが、ハードロックを通過したロック的なビートに変化している。

もっとも、『Rocket To Russia』(1977年)と『Road To Ruin』(1978年)のリリースが、ちょうどパンクからポスト・パンクへの移行時期に重なるため、リアルタイムで聞いていた時に、変化はあまり気にならなかったことに、今更ながら気がついてしまった。

次のリッチーは、バンドがハードコア・モードなのか、何しろ一番凶暴な感じだ。

『Too Tough To Die』 は正確なビートには違いないのだが、なんかそれまでの RAMONES とは別物。

個人的には、初期の3枚とリッチー時の3枚は、お気に入りだ。  

『Animal Boy』や『Halfway Yo Sanity』はポップなのに芯のあるパンクなリズムが魅力的だ。
そしてマークの再加入にして Dee Dee 最後のアルバム『Brain Drain』 は、「Pet Sematary」 を始め良い曲が多いけど、やっぱりロックだな。

以降のアルバムは、ロックのニオイがきつくなって行くことが、今回聴き直してよく分かった。


よく言われる、RAMONESのレコードは ”金太郎飴” って言うのは表層的なことで、しっかり聴いている人からしてみれば ”何言ってんだよ!” になるんだろうな。


それでは、RAMONES NITEに何をかけたか。
熟慮の上、初期の3枚からかけまくった。


1.Do You Wanna Dance? 
2.Let’s Dance 
3.Surfin’ Bird 
4.California Sun 
5.Cretin Hop 
6.Carbona Not Glue 
7.Now I Wanna Sniff Some Glue 
8.Suzy Is A Headbanger 
9.Havana Affair 
10.Commando 
11.53rd & 3rd 
12.I Don’t Care 
13.Chainsaw 
14.Pinhead 
15.Today Your Love, Tomorrow The World 


の15曲30分。

頭の方で、カバー曲を集中させて、そこからはあの曲、この曲と”電撃作戦”だ。
トミーのドラムは最高だな。

うーん、やっぱりRAMONESって楽しい。


こんな楽しいことを名古屋でやれたことに感謝だ。

2019/11/24

 
the原爆オナニーズ ライブ予定
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2月9日(日) 名古屋 クラブ・クアトロ
お年玉GIG 2020

共:the原爆オナニーズ、GASTUNK、Boris、

開場16:00 開演 17:00
前売り4,000円 /当日 4,500円(税込/スタンディング/ドリンク別)
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