第270回
架空のサウンド・トラック の巻


映画「AWAYDAYS」を見た。

いろいろ思い出した。
なんたって、1979年のイギリスが舞台だから。
まあ、この映画の話はあとで。


それと同時に、かつて見た映画「LESS THAN ZERO」のことを思い出した。
アメリカのロサンぜルスが舞台の本が元にあって、その本を読んだ後に映画を見た。

映画を見たときに思ったこと。

”音楽が違うじゃん!”

私ならば、”このシーンはX、ここはThe DILS、ここならばPLUGSだよ”といった具合に違和感があった。
なんたって、1980年代アタマの西海岸のパンクがピッタリハマるはずだったから。


さて、「AWAYDAYS」だ。

サウンドはポストパンクの曲が次から次へと流れてくる。
正直、全く問題ない。
”ちょっと、Joy Divisionが多いかなあ”と思うくらいだ。

Ultravox!の「Young Savage」が大音量で流れてくる冒頭のシーンなんか、”俺のために作ったのではないか”と思わずにいられないほど。
中盤の会話で「今日はダレク・アイを見に行く日だろう」というシーンなんて、涙もの。

この言葉が出てきただけで、”こんなことありうるの?”から”そうだね”に変わってしまった。

何たって”DALEK I”は、大好きなバンドの一つだから。

同じアルバムをジャケ違いというだけで、再発盤まで持っている。
3枚目のシングル「Dalek I Love You」はFad Gadgetの「Ricky’s Hand」と一緒によく聞いていた。


映画を見終わって、”1979年のリバプールかあ!”と、思わずため息が。
そして、架空のサウンドトラックがアタマの中で爆発していた。

しかも、リバプールのバンドだけで、1980年末までにリリースされた作品で。
アタマは、Wah! Heat「Seven Minutes To Midnight」(もちろんInevitableのシングルバージョン)。

あの爆弾が落ちるかのような破壊的なギターの音にかなうものはないな。
いや、Deaf Schoolの「Thunder And Lightning 」(雷鳴で始まるシングルバージョン)や、Spitfire Boys の「British Refugee」も良いな。

妄想が止まらない。

次から次へと、いろんな曲が浮かんでくる。
Echo And The Bunnymen は「Pictures On The Wall」だな。
The Teardrop Explodes は「Sleeping Gas」とか「Treason」かな。
ポスターが映し出される、Big In Japanも入れないとダメだな。
他に、Original MirrorsやBette Bright、The Planetsも。

レコード屋のゴス店員はピート・バーンズがモデルだろうから、Nightmares In WaxかDead Or Alive のシングルは入れないと。
海辺のシーンは、Yachtsも良いな。
ファクトリーからシングルを出したためマンチェスターのバンドと勘違いされそうな、Orchestral Manoeuvres In The Darkも忘れてはいけない。
トドメはDalek Iで決まり。

地域限定、時期も限定。
妄想って楽しいなあ。


映画”JUST ANOTHER”公開中です。

2020/11/15


映画 「JUST ANOTHER」 の公開が決まっているところの情報です。



●公式ホームページ https://genbaku-film.com/

10/24(土)〜東京・新宿K’s cinema
10/31(土)〜愛知・名古屋シネマテーク
11/20(金)〜11/26(木)|宮城・チネ・ラヴィータ
11/27(金)〜大阪・シネマート心斎橋
12/1(火)〜12/7(月)広島・横川シネマ
12/4(金)〜長野・アイシティシネマ
12/11(金)〜京都・出町座

上映決定|神奈川・横浜シネマ・ジャック&ベティ
以降全国順次公開