第286回
だっせえパンクバンド の巻

2019年の夏、全く知らないバンドの音源を聴いて圧倒された。
あまりにも真理なので、こちらは思考停止。

東京で消毒GIG終演後、
”sassya-”のセカンドアルバム『脊髄』をメンバーから手渡された。
実は、バンド名は知っていた。
東京のバンドで、名古屋でライブをやっていたことも知っていた。
ただ、ライブは見たことがない。
だから、まっさらな状態で音源を聴いた。

出てきた音は、JAWBOXやUNSANEあたりの硬質なギターサウンド。
ヴォーカルの入れ方も、Drive Like Jehu のようなキレの良さ。
ベースもゴリゴリうねっていて、Jesus Lizard のようで完全に好みの音。
ドラムに至っては、Helmet以降の、ちょっとクセのあるオルタナなロックのリズム。タメが違うんだよね。

一番の驚きは、これだけ好みの音が詰まったバンドの音を全く知らなかったこと。

普段ならば、どこからか誰かが教えてくれるはずなんだけど、タイミングが合わなかったのか?
でも、このようにして知ることが出来たから、良い巡り合わせだ。

アルバムを聴き進めると、いきなり衝撃的な叫びが突き刺さってきた。

その曲は 「だっせえパンクバンド」。

”そうじゃない、そうじゃない”悲痛な叫び。
この感覚は、Helmetの「In The Meantime」を聴いたときと同じ。
いやもっと前に、Gang of Fourの「Damaged Goods」で受けた衝撃に近い。

この一曲のためにアルバムを手に入れても良いと思わせる破壊力。
Youtubeにプロモーションでアップされているから、まずはそこから入って貰えば良いと思う。
https://www.youtube.com/watch?v=pwlRaNV37kI

カテゴライズするならば、ポスト・ハードコアだろうな。

このアルバムを聴いた直後に、名古屋のVACANTとSplitをリリースした。
そして、昨年の夏にサードアルバム『呼吸』をリリースしている。
より深化したsassya-がそこにある。

パンクって念仏唱えるだけじゃなく、思いの丈を吐き出すもんなんだ。

じゃあね。

2022/5/23

he原爆オナニーズ
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