第299回
FUJI ROCK FESTIVALでYEAH
YEAH YEAHSのライブを見た。
その時強烈に感じたのは、”やっぱり、根っこにパンクがあるバンドはパンクバンドだ” ということ。
いままで数多くのロックバンドを見てきて、メタルから入ったバンド、フォークから入ったバンド、パンクから入ったバンドの色合いが決定的に違うから不思議だ。
メタルコアっていうのは根っこがハードコア・パンクではなくヘヴィーメタルだし、カオティックやノイズに通底するものはやっぱりパンクだ。
表現したい衝動の根源にある、核となるものの差はやっぱり大きい。
パンクっていうのは、何度も死にかかって生き返ってくる。
本当に不思議だ。
最初に
”パンクは死んだ” って言われたのは、1978〜9年頃。
その頃、The
Exploitedをはじめとする新しいパンク世代が
”PUNKS NOT DEAD” って宣言した。
私だって、”パンクは年寄りのものか?” と思ってしまうことがある。
2010年代は、イギリスで
”パンクを根っこに持ったバンド”
の台頭が著しく、アメリカの若者はヒップホップやポップスに傾倒しているんだと思っていた。
ところが、2010年代の後半アメリカ東海岸出身のTURNSTILEがいきなり、オーバーグラウンドで爆発的な人気になった。
じゃあ、アメリカ西海岸はどうなっているんだろう? といらぬ詮索をしていたら、DRAIN、SCOWL、ZULUと、やっぱり沢山のバンドが登場していた。
”日本に来ないかなあ”
と思っていたら、FUJI
ROCK FESTIVALとほぼ同時期に、DRAINが来日した。
東京、名古屋、大阪、横浜、東京と毎日のようにライブをして、次の目的地に向かっていった。
私は、タイミングが合わず、ライブを見に行くことが出来なかったが、この時代ならではのやり方(ネット視聴)がすぐに可能になった。
いやあ、素晴らしいライブだ。
パーティーのようで、客が笑顔に満ちている。
観客が若いのも、嬉しい発見。
実は、2023年、アメリカの新世代のバンド(中堅を含む)が、次から次へと日本でライブを行なっている。
NO PRESSURE、COUNTERPARTS、ANXIOUS、DRAIN、DRUG
CHURCH、FIDDLEHEAD等々。
まさに、堰を切ったかのような感じ。
そんなことを考えながら、10月に予定されているアメリカン・ハードコア・パンクの元祖、THE
AVENGERSとCH3の来日も楽しみにしていたりもする。
じゃあね。
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