第310回

TRUCK Festivalのこと の巻

たった2ヶ月前のことなのに、かなり記憶が怪しくなってきた。
こんなんじゃあ、もう少し経ってきたら全部忘れてしまうんじゃないか、の危機感から今年初めて行った ”TRUCK Festival” のことを細かく書いておこうっと。

イギリスのフェスティバルは規模が超大型のグラストンベリー、大型のレディング、ラティチュード等と、メジャーなフェスティバルだけでもかなりの数がある。

今までは、レディング・フェスティバルに行けば、その年に話題のバンドを見ることができたが、これだけフェスティバルが増えると、見たいバンドが数多く出演するフェスを絞るのに迷ってしまう。

今回は、あまり歩き回らずにライブを楽しめる、できるだけ小規模のフェスティバルを考えた。
しかも、イギリスのバンドがたくさん出演することが判断基準だ。

IDLESの他に見たいバンドは、Folly Group、English Teacher、Soft Play、Yard Act、New Dad、Bob VylanそしてFat Dogといったところ。

これらのバンドが全て出演するフェスティバルは、中規模以上のフェスティバルで見たいバンドは、メインステージではなくて、そのほとんどが小さいステージになるから、メインは一切見ずに高額のチケットを買わなくてはならないという、おかしなことになるからアメリカのバンドが出演しない、イギリス国内のバンドメインのフェスティバルを探すところから始めた。

コロナ禍以降、さまざまなフェスティバルが復活しているが、小規模なフェスティバルは、お客の年齢が少し高めの80年代・90年代の懐メロフェスティバルが多いから、若年層向けのものを探すと、2000Trees、Y Not、Tramlines、Truckといった具合に、7月にかなり面白そうなものが多くある。

出演するバンドは、毎週こういったフェスティバルを掛け持ちするため、ラインアップは似たようなものになっている。
テントで毎日過ごすのはきつい年齢なので、できるだけ宿泊施設(ホテル)が近くにあるフェスティバルを考える。

当初は、シャフィールドの郊外で行われる ”Tramline” に、Bombay Bicycle Club と Human League が出演するから、そちらをメインに考えていたが IDLES の出演が急遽追加発表されたため ”TRUCK” に計画を変更。
日程は同じなので、航空機チケットの変更も必要なし。

初日の状況は、前回書いた通り、熱心なIDLESファンのために行われた追加の日程なので、通常は金曜日からスタートする。

木曜日に浮かれた気分のまま、フェスティバル会場で食事をしたら、現在日本の円は安い(1ポンド=210円)から、パイが13ポンド+αで円換算すると3000円を軽く超えてしまった。

昔はチップスだけなら200円くらいで食べることができたが、今は物価高もあって1000円を軽く超えてしまう。
ビールも一杯2000円超えする。

金曜日から少しだけ節約しようと、会場に行く前に昼食の準場からスタート。

M&S(ちょっと高級なスーパーマーケット)がホテルの近くにあり、そこでサンドウィッチ等の軽食を買って、同じような行動をとっていた人たちと一緒にシャトルバスに乗る。

会場に到着後は、大きな駐車場(牧場)を10分かけて歩き、リストバンドをした人専用のゲートに並ぶ。

金曜日は、セキュリティーチェックが厳しく20分以上並んだが、土曜・日曜はリストバンドを見せるだけで5分くらいで入ることができた。

ゲートを越えると、キャンプ場(丘陵地)を30分かけてひたすら歩くと会場到着。
まあ、フジロックやライジングサンと同じような感じかな。

木曜日と大きく違うのは、子供が多いこと。
ファミリーチケットがあるので、幼稚園児から小学生が親に手を繋がれて歩いている姿を多く見かける。
会場の端っこには、子供スペースがある。
土曜日のメインステージは子供を肩車した親が続出していた。

さて、どんなバンドを観たのか。
覚えているバンド名を全部記しておこう。

まず金曜日

Snake Eyes、Carsick、Overpass、Cucamaras、New Dad、Problem Paterns、Peace、The Juice、Orchards、The K’s、the Wytches、English Teacher。

メインのDeclan Mckennaは食事をしながら見て、Jamie Tは帰り道になんとなく耳にした程度。

土曜日

Nightbus、Lime Garden、Mouth Culture、Been Stellar、Folly Group、86TV’s、Fat Dog、Magic Gang、Soft Play、Yard Act、Wet Leg。

シークレットゲストで小さなテントステージに登場したFrank Turnerは、会場に入ることができないとアナウンスがあったため見逃してしまった。

日曜日

Oxford Symphony Orchestra、Dog Race、Juice Pops、Coach Party、The Manatees、CVC、Mary In The Junkyard、Divorce、Corella、Personal Trainer、Bob Vylan。

食事しながら、Sea Girlsを見て、The Streetsを聴きながら帰路に着く。


3日間で、ちょっとだけ覗き見したバンドを入れると、おそらく40バンド近く見ている。

その中で、楽しかったバンドは、二人組のラップ・パンクのBob Vylan(音楽半分・喋り半分とコメントしていたが、何しろ勢いがあって楽しい)、今年のマーキュリー・プライズを獲得したEnglish Teacher(帰国後音源を買ったら、ほとんどの曲を覚えていた)、パーティーバンドというべきFat Dog(摩訶不思議な雰囲気が漂う異空間に引き摺り込まれた)、そして、Folly Group(もっと小さいステージで見たら、その魅力が最大限発揮されただろう。
最前列で見ていたら彼らのフェイスブックに観客として写ってしまった)といったところ。

他にも、
Yard Actは昨年の来日公演で見た時よりも、スケールアップしていたので、今度の来日公演が楽しみ。
New dadは、シューゲイザーな音を期待していたら、インディー寄りの音で、もっと沢山見たいと思わずにいられない程。
キュアーのカバーもやっていたので、好感度爆上がり。

ギターとドラム二人組のSoft Play(Slaves)は、イギリスで大人気の”現在のパンクバンド”だけあって、以前ロンドンで見た時よりもパワーアップしていて、ロック度も向上していた。

オランダからやってきたPersonal Trainerは、事前に音源を入手していたので、どのようなステージをするのか楽しみにしていたバンド。
ニュー・ウェイブ感覚満載の、はちゃめちゃなステージは、80年代初頭にタイムスリップしたかのようで、周りで一緒に見ていた50代くらいの客は、みな満足な顔付き。

The Macabeesの元メンバー3人とThe Noisettesのドラマーが集まった86TV’sは、久しく聴いていなかった、メジャー寄りのインディーロックで、なんとなく懐かしい雰囲気。

Mary In The Junkyardはこれから注目を浴びるのかなァとか、DivorceやNightbusは、イギリスのインディーらしいバンドで、もっと小さいところで見たら印象が変わるんだろうなと思ったり、結構記憶に残るバンドが多かった。

また、このフェスティバル最大の呼び物は、日曜朝のOxford Symphony Orchestra。
いわゆるオーケストラによるポップスコンサートだけど、客がモッシュしたりダンスするので面白い。
You Tubeに毎年映像が上がるので雰囲気だけでも見てもらえると嬉しいな。


食事は、地域の教会や自治会の人が出している屋台で、ベイクドポテトやチップスを買って少しだけ安上がり(2000円くらい)に済ませたけど、最終日に普通の屋台で春巻きを買ったら、3000円近くかかったので、物価高をまたもや実感。

そして、キャンプサイトでテントを張らない人にとって、TRUCK Festival最大の問題は、ライブを見終わった後、会場からホテルの戻るバスがないので、事前にタクシーを頼んでおかないと帰る手段がないこと。
最初は歩いて帰れば良いかと思っていたけど、夜道は真っ暗なので雨が降ったら最悪の事態になること必至だった。

今回は、天候に恵まれたが、フェスティバルは1日は雨天になるから、その備えもしっかりしておく必要があることを忘れないこと。

イギリスの夏の夜は、日が暮れると一気に寒くなることも忘れないように。
トレーナーやパーカーは必需品だ。

いろんなことを、猛スピードで忘れてしまうので、自分の記録です。

イギリスに行ったついでに、郊外でフェスティバルでも見てみようという人の参考になれば幸いです。

じゃあね。

2024/9/30


ライブの予定
...... ...... ...... ....
10月13日(日)新宿 カッパンク
出演(順不同)
Rebel Priest(Canada)
THE TRASH
GIGØLO13
MALiCE PANiC (名古屋)
TERROR SQUAD
CASBAH
XERO FICTION (名古屋)
BLACK AND WHITE
Contrast Attitude (三重)
PHYSIQUE (USA)
SCUMRAID (S.KOREA)
THE ANTIDOTE(大阪)
Limited Express(has gone?)
TOM AND BOOT BOYS
切腹ピストルズ
COFFINS
THE LET'S GO's
the 原爆オナニーズ(名古屋)
柳家睦 & THE RATBONES
COCOBAT
FINAL BOMBS
九狼吽(名古屋)
ゲンドウミサイル
SMASH YOUR FACE
NICKEY & THE WARRIORS
KANDARIVAS
THE SESELAGEES
BAYONETS(横浜)
BAD LAD ROLL
THE FOOLS
THE JOHNNY BOYS(旭川)
天獄
ーーーー
3箇所 4ステージ
一日 32バンド
合計 96バンド
全バンド 演奏時間 40分 (セット込み60分)
ーーーー
司会 乱 / 剣暴 / ワタル(iRock) / HORI-CHO(PIG'S TAIL) / 神誤 / WILL / MIKI / etc...
DJ LOODS (THE SWANKYS) / チヒロン様 / WILL / ブル新中野 / ワタル / etc...
ーー
1,000円=3カッパコイン=3ドリンク
出入り自由
ドリンク持ち込み国外追放!
カッパンク☆特製DVDなど入場者特典付き!!
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10月27日(日)名古屋 アップセット
“ROCK the ROCK!!”
出演:the原爆オナニーズ
    勝手にしやがれ
開場 16:30 /開演 17:00
前売り 4,000円、当日4,500円(別途ドリンク代) 


11月16日(土)新大久保 アースダム
BAREBONES 30th Anniversary
“Better BAREBONES Than Dead”

BAREBONES
The 原爆オナニーズ
OPEN 18:00 / START 19:00
ADV 3,000yen / DOOR 3,500yen
◆チケット発売は5月11日AM10:00〜
【チケット:イープラス】

11月23日(土)金沢 REDSUN


来年はライブをかなり減らします。

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”JUST ANOTHER” DVD (\4800+税) 発売中。

●フジヤマ特典
メンバー直筆サイン入りの映画上映告知チラシと
ステッカー差上げております。

●公式ホームページ   https://genbaku-film.com/