第325回
21世紀のパワーポップ の巻


いろいろ考えていたのだけれど、好きなものを書くという最初の気持ちに戻ろう。

最近、ちょっとしたマイブームは、パワーポップ。

ことの始まりは、CHEAP TRICK の初期3枚を聴き直したこと。

実は、その前が少しだけあって、ゴリゴリのアメリカン・ハードロックを聴きたくて、GFRやSRC、MOLOCH を引っ張り出して聴き終わって戻そうとしたら、近くに FUSE があって、”あっ!” って思った訳。

このFUSEは、CHEAP TRICKのリック・ニールセンがやっていたバンド。
ここで、”たまには、CHEAP TRICKでも聴くか” となった。
どうせ聴くならば、一気に3枚聴いてしまえってなり、ノリノリな気分で聴き終えたところで、他にもいっぱいこういった音楽が ”自宅の棚に” あるんじゃないかと、気がついた。

少しだけ考えて、レコード棚のなかを探し始める。
アメリカのバンドで。

出てきました!

後にスリーオクロックに繋がる THE QUICK の『Mondo Deco』、元レフトバンクやストーリーズのマイケル・ブラウンがやっていた THE BECKIES『THE BECKIES』、もちろん、元ザ・ナーヴスのポール・コリンズの THE BEAT『THE BEAT』 やピーター・ケイスの THE PLIMSOULS『THE PLIMSOULS』 とか次から次へと、芋づる式に。
他にも、PEZBAND『Laughing In The Dark』 や THE POP『THE POP』(キンクスの「I Need You」のカバーが格好良い) といった、忘れかけていたものまで。


ここまで聴いてひと休みしたら、こういったタイプのバンドって、21世紀のバンドで有ったっけ?と思った。

そう思ってCDの棚を見ていたら、出てきました。

WHITE PEAPER のファーストアルバム『White Reaper Does It Again』(2015年)が。

購入したきっかけは、レーベルが Polyvinyl だったこと。

31Knots、OWEN、ALOHA、OF Montreal、もちろん American Football をリリースしているところから出ているのならば、好みに違いないと予備知識もなしに手に入れた。

最初に聴いたときは、期待していた音と違っていて、一度聞いただけで、すぐに棚の中に入れてしまった。
出身がケンタッキー州ルイビルということもあり、Elliott のようなエモーショナルさや、SLINT や Colisseum のようなヘヴィーさを期待していた。
ジャケットも変な感じで、期待していた音は都会のバンドとは違ったインディー臭のするバンドならではの少しねじれた感覚だったので、WHITE REAPER の1980年代風のポップなところはその時はピンと来なかった。

そして少し時間が経った暑い夏の日に棚からCDを取り出して聴き直しをしたら、これがその時の気分にピッタリな、楽しいパワーポップなロックンロール・アルバムで、”えっ!!!!”ってなったわけ。

ちょうどその頃好きだった、DIRTY FENCES や ZIG ZAGS のような、爆裂なロックンロール・バンドと交互に聴いているうちに、WHITE REAPER の良さがだんだんわかってきた。
このファーストアルバムは、ギリギリのところで、The Exploding Hearts のようにガレージ・パンクとロックンロールが優っていて、その勢いの良さが魅力。
Squeeze や Elvis Costello&The Attractions のような80年代の New Wave の匂いがプンプンしている安っぽい音のキーボードも、気分を持ち上げるのにうってつけだ。

その後、メジャーのエレクトラに移籍してリリースした3枚目のアルバム『You Deserve Love』(2019年)は、1980年代風の、それこそ REO Speed Wagon にもう少しでなりそうな、アリーナロックとパワーポップが交雑する感じになっている。

まあ、個人的な好みは、圧倒的にファーストアルバムなので、機会があったら(ストリーミング等で)聴いてもらえると嬉しいな。


こうやって、棚の中にあるレコードやCDを聴いていると、時代を越えて音楽が続いていることに気づかされる。

やっぱり、ロックは楽しいな。

じゃあね。

2026/4/29


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