第85回
”もう観れないんだ！”の巻

今回は、私がロックに、徹底的にハマル切っ掛けをつくったバンドのことを書きましょう。

そのバンドは、ジョン・ハイズマンと云うドラマーが１９６８年に結成した 『コラシアム』 というバンドです。でも、そのバンドを知った時には、最後の作品 ”コラシアム・ライブ” が、日本で最初に出された時で、その時点で、解散していることを知りました。

「スパーショー」 に出ているので、年輩の人はNHKで衝撃的なレッド・ゼッペリンと一緒に観ている人が多いと思いますが、あまり記憶に残っていないと思います。
でも、コラシアムは何と１９９０年代に入ってライブ活動をして、ライブ盤と２枚のスタジオレコードを残しました。メンバーは、コラシアム・ライブと同じメンバーでした。
この時の映像は、いまDVDとして出ているので、慌てて、入手して歓んでみていました。

でも、考えてもみて下さい、そんなに昔に有名だったバンドのメンバーが全員生きている訳がありません。遂に、オリジナルメンバーである ディック・ヘクストール・スミス が亡くなりました。
この人は、おそらくブリティッシュロックを好きな人ならば、必ず第一章から登場してくるような人なので、知っていると思います。

アレクシス・コナーのブルース・インコーポレーテッドや、グラハム・ボンド・オガニゼーションのメンバーだったから、名前ぐらいは聞いたことがあると思います。
もちろん、ジョン・メイオール・ブルースブレイカーズにもいました。

個人的には、一度だけ彼のライブをロンドンのクラブで観たことがあります。

メンバーは、おそらく一番有名な人は、ビートルズのジャケットを書いたクラウス・ブアマンがベースで、他はヴィクター・ブロンクスがヴォーカルとピアノで、２時間近くブルース・ロックを徹底的にやってくれました。（考えてみれば、何度もイギリスへ行っているけど、パンク以外で観たのは、他にはジェスロ・タルぐらいだなあ。もっとも、レディング・フェスでページ＆プラントは観たけど。）

彼の死亡により、もうおそらくコロシアムのライブは無いかもしれません（まあ、若干の希望として、バーバラ・トンプソンが代役をすることは考えられますが）。
彼の追悼ライブがロンドンであり、ジャック・ブルースも参加したみたいです。（詳しいことは、日本のレコードコレクターズで写真入りで観て下さい）今年の夏、サマーソニックで、ディープ・パープルを３２年ぶりに観ました。

ふとその時、これがコラシアムだったらいいのになあなんて、「ストレンジ・カインド・ウーマン」 を聞きながら思ってしまいました。

そして、今私の手許にはジョニー・ラモーンが最後の仕事として作り上げた ”WEIRD TALES OF THE RAMONES” （素晴しい作品です）が、届いたばかりです。

音楽は、いつでも残っていれば聴くことはできますが、やっぱりライブでその場の空気と共に、きけることが一番だなあなんて、ついつい思うこの頃です。

毎回いっているけど、９月３日（土）下北沢シェルターで、世界最高級の ”パンクでぶっとばせ！” をやるから、必ず来るように。１０代から５０代まで、納得のいく凄いライブだけに、あとで、泣きを見ないようにしましょう！

じゃあ、ピットで会いましょう。

2005/8/22

[注] 写真は９月３日の 「パンクでぶっとばせ！」（下北沢シェルター）での the原爆オナニーズ！