その13
嘔吐の話

酒も飲まないのに吐くことがある。

先日もまたやってしまった。
一緒にいた仲間から、「弱音、吐いてもいいんだよ」といわれた。

精神的なものだと完全に見抜かれている。
弱音の代わりに胃液を吐いている。
別に自分が人前で、さぞかし立派にしているわけではないのだが、どうにも何か抱え込んでいるらしい。

私の場合、疲労は熱と嘔吐に出る。子供の頃からだ。
しかし吐くと心配されるが、実は吐いたら結構楽になっているのだ。だから心配するなら吐く前にして欲しい。ワガママな。
いっそのこと、辛いこと悲しいこと忌まわしいこと、全部嘔吐したらそれでオッケーという風にはならないだろうか。そうすればかなり楽。
楽だけど、どれだけ吐き続ければいいんだろうか。

そして何を吐くのだろうか。

自分が今日までの人生のなかでのネガティブな部分だけを吐き出したとしたら、それが実体化したものが出てくるのか。

それはどんな姿だ。

燃えるゴミとして処分していいのか。
そもそも、そんなもの勝手に吐き捨てていいのか。
リサイクルしにくそうだもんなあ。

関係ない話。
ここ数日、クール宅急便で知り合いの腕が送られてくる、というイメージがずっと頭を支配している。
それを何とか仕事で使おうと思ってプロットらしきものを作っているのだがなかなか完成しない。

2004/1/27