三　「で、まあこのペイパービュウの口述コラム”やすしくん、ＨＩ！”がどーいった内容になるのかというと、とかく俺ら芸人の日常から、切っても切り離せないものってのが”酒”なわけだよ」

邦　「お酒は好きです！全日本プロレスくらい好きです！」

三　「基準がよくわかんねーよ。でも一晩でホント飲むよなぁ」

邦　「たいてい朝まで飲んでます」

三　「朝までコースの場合は、酒量が”合”とか”升”のレベルじゃないもんな。”斗”だよ”斗”！！！」

邦　「アメリカ風に言うと”ガロン”です」

三　「特にペイパービュウはコンビ活動の他に、ユニット活動も多いから、毎月の打ち上げの回数が多い」

邦　「二人しかいないのに、ハロー！プロジェクトぐらいユニット活動が多いです」

三　「西口プロレス、漫才バカ一代、アニメ会、それに知り合いのライブ、個人的な飲み会、晩酌とか合わせたら、もんの凄いスケジュールだよ。まさに殺人スケジュール！」

邦　「でも仕事のスケジュールは真っ白です」

三　「芸人としての仕事は何ヶ月にいっぺんあるかないかなのに、飲み会だけは一日２ステージ、３ステージがあたりまえ。肝硬変予備軍だよ」

邦　「肝臓がフォアグラです！肝臓は切り取ってもまた生えてくるので、これでひと財産を築けます！」

三　「その金でまた飲んじゃってな、夢の永久機関だよ。とまあ、そんなヘビー・ドランカーな芸人たちの、酒の上での失敗談をどんどん語っていこうという、そんな連載なわけだ」

邦　「なるほど！友達の芸人のみっともない話をネタにして、ふた財産目を築きます！」

三　「お前が人のこと言えるのか！　いきなり仰天エピソード持ってるくせに」

邦　「あれは驚きました！　今年の夏のある飲み会で、ものすごくお酒を飲んだ時がありまして」

三　「お前がなんか知らないけど、めちゃくちゃゴキゲンだったんだよな」

邦　「はい。で、結局つぶれちゃいまして、全然記憶がないんですけど、気づいたら家でした」

三　「俺がタクシーで家まで届けたんだよ。で、俺もそのままお前ん家に泊まったんだけど、布団が一組しかないから」

邦　「さんぺいさんは図々しく、僕が寝てる布団に便乗して寝てました」

三　「誰が家まで送ってやったと思ってるんだ！」

邦　「で、なんか違和感を感じたんで目を覚ましたら、隣にさんぺいさんが寝ててビックリしまして、見たら、さんぺいさんが全身ビッショリ汗かいてて、髪の毛もビシャビシャなんですよ」

三　「それ見てお前はどう思った？」

邦　「この暑い夜に怖い夢でも見たら、人間誰でもこんな汗をかくなと思って、大きな心で布団を汚したさんぺいさんを許したんですが、よく見たら僕も全身ビッショリ汗かいてて、髪の毛もビシャビシャなんです」

三　「不思議な話だよな」

邦　「あれー、おかしいなと思ってよくよく調べたら、体中から強烈なアンモニアの匂いが立ち込めてまして」

三　「汗なのに？ますます不思議な話だよ」

邦　「で、よーく考えてみたら、僕、トイレでおしっこした夢を見てまして。これを総合して、いろんな角度から事態を分析して考えてみると.....」

三　「お前が寝小便したんじゃねえか！！　俺はあの時何もかもが信じられなかったよ！」

邦　「一組の布団でおしっこまみれになるなんて、どんなコンビですか！」

三　「俺のセリフだ！　しかもありゃ１回で出る小便の量じゃねえよ！　布団が水分で膨らんでたもん」

邦　「よーく考えてみたら、僕、夢の中で５回トイレに行ってまして」

三　「途中で起きろよ！　象が水浴びしたみたいな状態なってんだから！　しかもお前、俺に罪をきせようとしてただろ」

邦　「慌てて三平さんを起こして、頭ごなしに叱りました」

三　「俺も寝起きだから、状況がわかんなくてさ「三平Ｘ２ともあろうお方が、いい歳しておねしょって、意味がわかりません！」って言われて。今にして思うと、その叱り方も意味がわかんないんだけど」

邦　「あの時は必死でした」

三　「でも、どうみても、お前の寝てたとこ中心に水害が広がってんだよ。しかも俺トランクスは全然濡れてないし」

邦　「悪事はすぐにバレました」

三　「でも俺が一番驚いたのは、お前の「こんなの高校の時以来です！」って発言だよ。高校まで寝小便してたのか？」

邦　「してました！　でも、言っておきますけど、高校の頃のおねしょはお酒飲んでなかったんで、本当のおねしょですよ！」

三　「いばるとこ間違ってるよ！」

2002/11/28