渡辺正 連載コラム #68 フジヤマで売ってないレコードたち。
フレンチポップ歌手ですが、80年代初頭のヒット曲。 なんでこれを買ったのか忘れてしまったけど、多分フランス・ギャルとか、シルヴィ・バルタンとかの系譜は案外好きだから、その流れでどうでもいいように買ったんだと思う。 ヒットしたA面のイエイエ曲はすぐ飽きた。 問題はB面の方。 スタンダード曲「you go to my head」を収録してて驚いたし、しかもテクノハウス!当時はこういうエレクトロなユーロビートがはやってたのかも知れないが、なんとも憂鬱なムードでおよそアイドル歌手らしくなく素敵。ダウナー系テクノ。すっかり気に入った。 クリフォード・ブラウンのおおらかな「ユー・ゴー・・・」もいいが映画音楽っぽいし、リー・コニッツだと味気なくて、すっとぼけて淋しいし、このリオのレコードだとなにか得体の知れない気持ち悪さが残ってしまって。この気持ち悪さが気持ち良い。 昔、時たまDJする時は必ずこの曲かけた。 アイドル歌手のヒット狙いの曲のB面に、とんでもないのがたまにあるのを知った。 今はどうなの? 2003/12/31 |