第15回
「コジマのエビ遊び」

コジマは大きくなった。来たばかりの頃に比べると見違えるほどである。
しかし、少し大きくなった時に病気になったコジマだった。
皮膚や甲羅がぼろぼろと、はがれ落ち出したのである。

最初は成長過程で脱皮してるのかなぁ なんて楽天的な見方をしていたのだが、甲羅がどんどんはがれていくのはさすがに尋常ではない。
カメにやる薬なんてあるだろうか?と思いつつ、ユニデを連れて行った動物病院にとりあえず行ってみた。

コジマは細菌がくっついて起こる病気だった。ほっとくと肺まで細菌がはびこって、死んでしまうのだそうだ。
もしかするとユニデもこれにかかって死んだのかもしれない。ユニデの菌がコジマに感染したのかも。

絶望的になっていたら、先生の神の一声。

「お薬があります」カメにやる薬があった!

先生が本当に神様に見えた。薬というのはおそらく抗生物質のようなものなのだろう。
白い液体を一滴ずつエサに混ぜて与えなさい、と言われた。しかし、この薬をもらう時が後悔の時。

「えーと、カメにお名前はありますか?」「はい、コジマです。」「え?」「コジマ」「はぁ〜。」
先生はあきれた顔をしつつも薬袋にコジマの名前をちゃんと書いてくれた。
「コジマちゃん」になっちゃったよ。

動物を飼う時は、病院に行く時のことも考えて、恥ずかしくない名前をつけましょう。なんにせよ、コジマはこの薬のおかげで細菌にやられてしまうことなく、すくすくと育っている。

不幸中の幸いだったのは、コジマが食いしん坊で、薬がついていようが何しようが、とにかくエサをバクバクと食べてくれたことだ。あ、でも、「コジマのエビ遊び」というのもある。コジマちゃんはカメのくせにエビが大嫌いで、エビ入りのエサをやると口に入れたあと、「うわっ!まずい!まずい!まずい!」という顔をして全部吐き出してしまうのである。
吐き出す時の顔が面白いもんで、我が家では時々この「エビ遊び」を楽しむのである。ひっでぇ飼い主。

さて、この先どれくらい大きくなりますかねぇ。

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◎バックナンバーで、ヒーターの大きさを基準に大きさを比べてみてください。
◎横向きになって寝るのが好き。

2005/2/27


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